勅使川原三郎演出・振付による新制作オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』新国立劇場にて間もなく開幕!
新国立劇場では、クリストフ・ヴィリバルト・グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』を、勅使川原三郎演出・振付、鈴木優人指揮にて5月19日~22日まで上演する。本作は、新国立劇場オペラ芸術監督・大野和士の柱のひとつ“バロック・オペラ”の第1弾となる。
『オルフェオとエウリディーチェ』は、グルックが多くの作曲家が取り上げたギリシャ神話のオルフェウス伝説を題材に、バロック・オペラに特徴的な歌手の技巧を顕示するための装飾を抑え、オーケストラの役割を充実させて、劇的緊張に富んだオペラを完成させた作品。その演劇的な面白さにより、バロック・オペラの中でも群を抜いて今日の上演頻度の高い人気作となっている。
世界へ名を馳せる演出家・振付家・ダンサー・画家・彫刻家・映像プロデューサーで、今年7月にはヴェネツィア・ビエンナーレダンス部門で金獅子功労章を授与されることでも話題の勅使川原三郎が演出・振付・美術・衣裳・照明を手がけ、舞踊とオペラが一体となったスペクタクルを展開させる。
また、指揮は新世代のバロック奏者・鈴木優人が担当する。
エウリディーチェにはヴァルダ・ウィルソン、オルフェオには世界最高峰のカウンターテナーであるローレンス・ザッゾ、愛の神アモーレには三宅理恵という歌手たちに加え、ハンブルク・バレエプリンシパルのアレクサンドル・リアブコら、ダンサー4人が出演するのも話題となっている。
このバロック・オペラのシリーズは、第1弾として2020年4月に上演を予定していた『ジュリオ・チェーザレ』が惜しくも公演中止となったため、本作品が初の公演実現となる。
※新型コロナウイルス感染症の影響により、公演内容や招聘スタッフ・キャストに変更が生じる場合があります。
【ものがたり】
【第1幕】亡き妻エウリディーチェの墓前で、何とか生き返らせようと祈りを捧げるオルフェオの前に、愛の神アモーレが現れる。アモーレはエウリディーチェの復活の可能性を示唆し、全能の神ゼウスの命令として、「オルフェオの歌で地獄の番人を慰めること」「地上に連れ戻すまでは決して彼女の顔を見てはならない、振り返れば彼女は永遠に失われる」と伝える。
【第2幕】冥界の入口には死霊や復讐の女神が待っている。オルフェオは歌で復讐の女神を慰める。エリゼの園で妖精たちと歌っているエウリディーチェを発見したオルフェオは妻の手を取り、彼女を観ないようにして地上へ向かう。
【第3幕】地上へ向かう暗い途上で、エウリディーチェは夫が自分を見ようとしないことに不安を募らせる。「なぜ私を見ないのか」と詰問する妻とゼウスの命令との間で煩悶するオルフェオは、ついに振り返って妻を見てしまう。その瞬間エウリディーチェは絶命する。絶望したオルフェオが自ら命を絶とうとするとアモーレが現れ、「真の愛が示された」とエウリディーチェに命を吹き込む。オルフェオとエウリディーチェは神に感謝する。
【公演情報】
クリストフ・ヴィリバルト・グルック
『オルフェオとエウリディーチェ』(新制作)
Orfeo ed Euridice/Christoph Willibald von Gluck
3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
予定上演時間:約2時間20分(休憩含む)
指 揮:鈴木優人
演出・振付・美術・衣裳・照明:勅使川原三郎
アーティスティックコラボレーター:佐東利穂子
舞台監督:髙橋尚史
出演
エウリディーチェ:ヴァルダ・ウィルソン
オルフェオ:ローレンス・ザッゾ
アモーレ:三宅理恵
ダンス:佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ、高橋慈生、佐藤静佳
●5月19日、5月21日、5月22日◎新国立劇場オペラパレス
〈料金〉S席27,500円 A席22,000円 B席15,400円 C席8,800円 D席5,500円 Z席1,620円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10時~18時)
〈公式サイト〉https://www.nntt.jac.go.jp/opera/orfeo-ed-euridice/