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中村歌昇・中村種之助「双蝶のうたたね 2020 Soaring」動画配信

歌舞伎俳優の中村歌昇、中村種之助兄弟をフォトグラファー笹口悦民が監督・撮影した動画「双蝶のうたたね 2020 Soaring」が、9月1日から配信中だ。(https://vimeo.com/450993253

「双蝶のうたたね」は、フォトグラファー笹口悦民が、歌昇、種之助の歌舞伎公演でのバックステージを中心に撮影を続けているプロジェクトで、2017 年 9 月にはソニー イメージングギャラリー銀座およびソニーストア名古屋にて写真展を開催。その後も二人の活動を追い続けている。(タイトルは歌昇、種之助が 2004年から 4回にわたって開催している勉強会「双蝶会」にちなみ、現代に生きる素の青年が楽屋に入り、化粧をし、衣裳をつけ、歌舞伎芝居の役の人物となって舞台で覚醒するまでのまどろみの時間を、二人の名前にかけて「うた・たね」という言葉で表現している)

このたびの新型コロナウィルスの感染拡大で、歌昇、種之助は2月の歌舞伎座での無観客上演配信に参加して以来、舞台に立つことができない日々が続いた。自粛期間は二人にとって、これまで教えを受け、経験を積み重ねてきた歌舞伎芝居や歌舞伎舞踊の演目の数々を振り返り、次に舞台に立つ時のために、新しい日常で羽ばたくために、研鑽を重ねた時間となった。

今回の動画「双蝶のうたたね 2020 Soaring」では、そんな歌昇、種之助の姿を切り取り、コラージュしてある。

【中村歌昇、中村種之助コメント】

──舞台に立つことができなかった半年間について

歌昇 淡々と時が進んでいって、何か取り残されているように感じる日々でした。ただ、子供と接する時間を多くとれたことは良かったと思います。

種之助 なるべく家で過ごしていました。なので、人から刺激を受けるということがあまりなかったのですが、好きではない過去の自分の映像を見たときに酷く落胆して、もっと出来るはずだと奮い立ったり。役者ではない自分がどんな人間なのか感じたり。自分自身を色んな角度から見せつけられた日々を送っていました。

──今回の「双蝶のうたたね 2020 Soring」について

歌昇 映像作品の撮影とはいえ演出や型は変えられるものではないですし、教わって来たことを忠実に演じました。ただ、普段の稽古のように衣裳もつけず化粧もせず我々が役を演じることでの表現が、場所が無機質な空間になり、写し方やアングルが変わることで、新しい視線で視ていただけたら面白いかなと思いました。
ドローンを使った撮影は初めてだったので新鮮でした。笹口さんとは初めて撮影していただいてから何年も経ちますし、以前にご一緒した映像作品が素晴らしかったので、完成をとても楽しみにしていました。今回も素敵な作品を作っていただけたと思っています。

種之助 撮影するにあたり僕らに出来ることを考え、笹口さんには普段、舞台面というより楽屋内など裏側を撮って頂くことが多く、その中で双蝶会の稽古の様子が印象的だったということでこのような形になりました。とにかくお芝居から離れている期間だったので久しぶりに芝居をしました。
継承すべき型のなかで、身体が覚えていることもあれば、新たに感じることもあり。芝居をするということに血が騒ぎました。化粧もなく衣裳もなく鬘もなく、素の形でその役を表すというのは難しく、まだまだ拙い芸ですが、劇場では見えない角度からの光景や距離で笹口さんに撮っていただき、こんなに素敵な映像作品になって幸せです。
「双蝶会」を映像として皆様にご覧いただくことは今までなく、あの時の想いを少しでも感じていただき、またこれからの舞台を楽しみにしてもらえたら幸いです。

──出演中の、歌舞伎座 九月大歌舞伎 第三部「双蝶々曲輪日記 引窓」について

歌昇 空気、雰囲気など、ちょっとした感覚がまだまだ戻ってないと感じつつ、舞台の上に立ちお客様の前でお芝居させていただけることは、本当に有難いことだと強く再認識できました。出演しております「双蝶々曲輪日記 引窓」は播磨屋にとっては大事な演目です。先輩方の芝居を観てしっかり勉強し、毎日を充実させたいです。

種之助 この期間を経て、芝居をするということに正直畏れを抱いていた時期もありました。けど、舞台には僕にとってたくさんの憧れがあって。芝居があって自分がいるんだな、と強く感じました。まだまだ先の見えない世の中で、新しい芝居の在り方や変わっていくことも多いと思います。その中で、僕の大切な想いを大事にこれからもお芝居をしていけたらと思います。

【笹口悦民コメント】

──歌昇、種之助兄弟を撮影するようになった経緯

オンワード「五大陸」の広告キャンペーン撮影で歌昇さんとご縁ができ、2015 年の新春浅草歌舞伎を観劇、せっかくなら観るだけでなく撮影したい、それも舞台だけでなく舞台裏を、とお願いして、2015 年 3 月南座の花形歌舞伎から撮影に入るようになりました。

──撮影の視点

歌舞伎については不勉強ですが、逆に深く知らない自分が新鮮に感じる点部分を切り取りたいと思っています。歌昇さん、種之助さんにも「笹口さんが面白いと感じる撮り方で」と言っていただけるのは心強いです。

──今回の動画撮影の経緯

今回の動画は、自粛期間以降なかなか歌舞伎の公演が再開せず、お二人とも時間があるらしい、というのを聞いて、何か作品を作らないか、という話になりました。
以前、双蝶会の「吃又」の稽古の撮影に入った際に、衣裳や鬘をつけず化粧もせず、素顔で浴衣で演じているにも関わらず、お二人の熱量と気持ちが伝わってきたことが強く印象に残っていて、「自粛期間中に芝居をしている二人」を映像にしたいと思っていました。
何をどう撮るか、いくつか案が出ましたが、お二人とも相談し、特別な演出や編集をしたり、衣裳や背景に頼るのでなく、これまで双蝶会で演じてきた役の数々のお浚いをしているところを切り取り、コラージュすることに。

──現場でのエピソード

現場では、カメラをスライドさせて撮りたい、というと、だったらこの演目のこの動き、ドローンで近寄っていったり引いていったりしたいというと、だったら二人でのこの場面を、とお二人がその場で決め、演じていく、その動きや表情を捉えました。

──今後の展望

残念ながら今は新型コロナウイルス感染予防対策のため楽屋での撮影はまだ難しい状況ですが、今後も舞台裏での素顔から役へと変貌していくお二人の姿を、写真や動画におさめていきたいと思っています。

【配信情報】
「双蝶のうたたね 2020 Soaring」
https://vimeo.com/450993253
出演:中村歌昇 中村種之助
監督・撮影:笹口悦民

 

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