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シルヴィウ・プルカレーテ『スカーレット・プリンセス The Scarlet Princess』間もなく開幕!

歌舞伎の名作、鶴屋南北の『桜姫東文章』を、シルヴィウ・プルカレーテ演出で翻案した『スカーレット・プリンセス The Scarlet Princess』が、東京芸術祭 2022 芸劇オータムセレクションとして、10月8日に東京芸術劇場 プレイハウスで幕を開ける。(11日まで。10日は休演日)

四代目鶴屋南北の『桜姫東文章』といえば不道徳かつ退廃的な美しさと、奇想天外な愛憎ロマンで歌舞伎の傑作にして問題作として知られるが、この作品をルーマニア出身の演出家シルヴィウ・プルカレーテが大胆に翻案し、スペクタクル化したのが『スカーレット・プリンセス』。2018年シビウ国際演劇祭で衝撃のワールド・プレミアを果たすと、すぐさまベルギーのブリュッセルに招かれて絶賛を博した。ヨーロッパ演劇界の鬼才によるこの話題作が、今回、待望の来日を果たす。

シルヴィウ・プルカレーテは日本演劇界ともかねてから親交を持ち、東京芸術劇場では、2017年の佐々木蔵之介主演『リチャード三世』、2020年『真夏の夜の夢』の2作品を演出した。今回は、この『スカーレット・プリンセス』に続いて、本年11月に再び佐々木蔵之介と組んで、東京芸術劇場で『守銭奴  ザ・マネー・クレイジー』を演出する。
音楽のヴァシル・シリー、美術のドラゴッシュ・ブハジャールというプルカレーテ組・最強チームによる連続上演は、日本の舞台シーンの話題をさらうにちがいない。

ルーマニア・カブキ。その誕生の裏にはルーマニアと日本の演劇人の出会いがあった。シビウ国際演劇祭では2008年に故・十八代目中村勘三郎主演、串田和美演出による『夏祭浪花鑑』が上演されて大喝采を浴びた。
日本の歌舞伎をシェイクスピア戯曲や、ギリシア悲劇と同じように世界と共有したいという二人の演劇人の思いに、演劇祭のディレクターであるコンスタンティン・キリアックとルーマニアを代表する演出家のシルヴィウ・プルカレーテが賛同してプロジェクトが始動。工場跡地に花道や回り舞台をしつらえた特設劇場が建てられ、南北の傑作『桜姫東文章』が『スカーレット・プリンセス』として生まれ変わった。
歌舞伎のエッセンス、原作のストーリーラインには忠実でありながらも、男女逆転の配役や奇想天外なガジェットを取り入れるなど、妖しくも美しい超次元のカブキが誕生した。

今回の来日公演は、タイトルロールのスカーレット・プリンセス/桜姫をラドゥ・スタンカ国立劇場のホープであるユスティニアン・トゥルクが演じ、桜姫の前世・白菊丸に重なるジェンダーを超越した妖美さで魅せる。
そして物語の要となる悪の魅力に溢れたの盗賊・釣鐘権助を、同劇場の看板女優であるオフェリア・ポピが男装で演じるのも大きな話題で、2013年の来日公演『ルル』で見せた憑依を極めた演技で、再び日本の舞台に降臨する。
ルーマニア演劇界をリードする最強の演劇陣に加えて世界的に活躍するトップクリエーターも揃い踏みした“カブキ・メタモルフォーゼ”に期待が高まる。

《あらすじ》
若き僧侶・自久坊(後の清玄)は、稚児の白菊丸と心中を図るが自分だけ生き残ってしまう。時が流れて高僧の清玄は、ある寺で桜姫と出会う。桜姫はどうやら白菊丸の生まれ変わりらしい。
一方で桜姫は盗賊の釣鐘権助に闇夜の中で犯され、赤ん坊を産み落とすが犯した男の釣鐘の刺青が忘れられない。 それは権助への捩れた愛の面影でもあった。しかし権助が家宝を盗んだために家は没落し、桜姫は遊女となって苦界に沈む身となった。
破戒堕落の罪で寺から追い出された清玄と桜姫に悪党の権助が絡んで、さらなる残酷非道の運命が彼らを待ち受けることに……。

【公演情報】
東京芸術祭 2022 芸劇オータムセレクション『スカーレット・プリンセス』日本公演
原作:四代目鶴屋南北『桜姫東文章』
上演台本・演出:シルヴィウ・プルカレーテ
音楽:ヴァシレ・シルリ
美術:ドラゴシュ・ブハジアール
出演:オフィリア・ポピ、ユスティニアン・トゥルク 他ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場カンパニー
●10/8~11◎東京芸術劇場 プレイハウス
〈料金〉S席9000円 A席6500円 サイドシート4,000円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
※各種割引/65 歳以上(S席) 7,000円、豊島区民割引(S席)7,500円、25 歳以下(A席) 4,000円、高校生以下1,000円(全席指定・税込)
※65 歳以上、25 歳以下、高校生以下チケット、豊島区民割引は東京芸術劇場ボックスオフィスにて取扱い(枚数限定・前売のみ・要証明書)
〈お問い合わせ〉東京芸術劇場ボックスオフィス 0570-010-296(休館日を除く 10:00~19:00)
〈公式サイト〉 公式サイト:https://www.purcarete-fes.jp/

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