カムカムミニキーナ 劇団旗揚げ30周年記念公演、第1弾『猿女のリレー』上演中!
旗揚げから30周年という記念すべき年を迎えたカムカムミニキーナが、座・高円寺1で記念公演の第1弾『猿女(サルメ)のリレー』を上演中だ。(12日まで)
作家・松村武の壮大な想像力と豊穣な言葉を、独自の身体表現で舞台上に具現化してみせる個性あふれる劇団員たち。近年、その表現する世界がますますスケールアップしている劇団カムカムミニキーナ。記念すべき劇団30周年の第1弾となる今回の『猿女のリレー』も、松村の長年のモチーフ「古代」を起点に、中世、そして現代日本という時間軸を巧みに交差させながら、歴史の裏にある闇を焙り出し、同時に「演劇」の存在意義を問いかける、まさにタイムリーな作品となっている。
出演者は山崎樹範、藤田記子をはじめとした劇団員に、客演として土屋佑壱、野口かおる、富岡晃一郎、進藤則夫といった手練れや、若手の阿部大介、谷知恵、飛田大輔らが加わり、まさしく「生の演劇」でなければ観られない、触れれば火傷をしそうな熱いエネルギーで力強い空間を生み出している。
【公演チラシより】
「歴史と刹那と孤独と君と」
マスコミの正体は何か?演劇はどこで生まれるのか?
事件は現場で起こっていたのか?三十年目の真実?
一書に曰く、闇に覆われた神代の時代。
磐戸にひきこもった太陽神アマテラスの魂をうつつの世に引き戻したものは、俳優(ワザオギ)の元祖アメノウズメ。
そのオカメな若い女神が、逆さ桶の上で即興で演じた、ハレンチかつステキなバカ踊りだった。これが日本の演劇のはじまり。そしてこのワザオギの子孫を、どういうわけか猿女(サルメ)と呼ぶ。
サルメの血は、いつの時代も踊り続ける宿命を負う。今この時代にも。サルメは生きていて、秘かに踊り続けている。
その形は様々に変化しながら、闇から大切な何かを引き戻すために。
会場の座・高円寺には新型コロナウイルス感染予防のため、アルコールや換気、消毒をはじめ様々な配慮がほどこされていて万全の体勢なのだが、なかでも印象的だったのは、一席おきに配置された客席の空席に置かれた舞台美術の石で、それはあたかもこの壮大な物語を観客とともに見つめる石仏のようでもあり…。人類受難のこの時代を、「演劇」で照らし、「演劇」で祈りを捧げようとする彼ら「猿女」たちを、観客とともに見守っているようにも思えるのだ。
【公演情報】
カムカムミニキーナ voL/69 劇団旗揚げ30周年記念 第1弾公演
『猿女(サルメ)のリレー』
作・演出:松村武
出演:松村武、山崎樹範、藤田記子、未来、亀岡孝洋、長谷部洋子、渡邊礼、田原靖子、元尾裕介、福久聡吾、柳瀬芽美、スガ・オロペサ・チヅル、梶野春菜、田端玲実/土屋佑壱、野口かおる、富岡晃一郎、進藤則夫 / 阿部大介、谷知恵、飛田大輔
●7/2~12◎座・高円寺1
〈料金〉5,000円(整理番号付き自由席・税込・当日共)※ 回によって当日券あり
〈チケット購入〉https://3297.jp/sarume/ticket.html
※なお新型コロナウイルス感染予防にともない、受付・入場の際の混雑緩和のため、予め整理番号により、時間を分けて入場。券面に記載された指定の入場時間を確認の上ご来場ください。
※来場の前に必ず、公式HPの【新型コロナウイルス感染対策について】をご確認ください。https://www.3297.jp/sarume/corona0615.pdf?_fsi=gsnPIdCm
◎オンライン生配信あります!
3(金)19:00/8(水)19:00/11(土)19:00/12(日)14:00(合計4ステージ)
〈配信料金〉1ステージ 3,000円(税込)
〈チケット購入https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01dwqc111526c.html
〈カムカム公演サイト〉https://3297.jp/sarume/index.html
〈公式Twitter〉https://twitter.com/3297jp
◎30周年記念グッズ販売(カム屋本舗のみにて販売)
http://3297.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2630972&csid=0
【文/榊原和子 写真提供/ カムカムミニキーナ】
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