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トルストイの名作を白井晃が現代に立ち上げる『ある馬の物語』6月に上演!

成河 別所哲也 小西遼生  音月佳

“世界が消えるほど走れ!”
ロシアの文豪トルストイの小説(原題『ホルストメール』1886 年刊行)を舞台化した『ある馬の物語』。人間という愚かな生き物と思考する聡明な馬とを対比させ、人間のあくなき所有欲に焦点をあてながら、「この世に生を受けて生きる意味とは?」という普遍的なテーマを、詩情豊かにそしてストイックに問いかける作品。1975 年に本国ロシアで初演されて以降、国際的に評価の高いこの作品を、このたび白井晃が新演出で立ち上げる。

まだら模様に生まれついたばかりに不遇な運命をたどる馬役の成河、その馬の中に潜む才能を見出す公爵役の別所哲也が演じる。
公爵やまだら模様の馬の前に立ちはだかる美と若さの象徴ともいえる役どころの小西遼生、そして彼らの運命を変えていくファムファタールともいうべき女性を音月桂が演じる。
また、大森博史、小宮孝泰、春海四方、小柳友の個性あふれる魅力的な出演陣に、馬の群れをアグレッシブに形成する 9 名のキャストたち。総勢 17 名の出演者が、実力派のスタッフとともに、百数十年前のロシアのお話を現代の我々のお話として立ち上げていく。歌やダンスもふんだんに取り入れながら展開していく見どころ満載の舞台だ。

【物語】
ホルストメールは、天性の俊足を持つ駿馬だったが、人間の嫌う「まだら模様」に生まれついたがために、価値のない馬と見なされて育てられた。ある日、厩舎に凛々しい公爵が現れた。主人は見た目の美しい馬をすすめたが、公爵は一目でホルストメールの天性の素晴らしさを見抜き、彼を安価な値段で買い取った。公爵との生活はホルストメールの生涯で、唯一の最も輝かしく幸福な日々となった。だがある日、公爵の気まぐれから、ホルストメールは競馬に出走することになる。その競馬場で公爵の愛人マチエは、若く美しい将校と出会い姿を消してしまう。公爵は気が動転し、ホルストメールを橇に繋ぎ激しく鞭打ち走らせた。ようやくマチエに追いついたとき、ホルストメールは力尽き、病に倒れてしまう。その日からホルストメールと公爵の流転の人(馬)生がはじまった・・・。

【コメント】

演出/白井晃
「ホルストメール」は馬の話です。しかし人間の話です。原作者レフ・トルストイが活躍したのはロシア革命前の帝政ロシア後期。彼の非暴力、博愛といった思想や哲学が、今再び必要とされている気がします。民衆を圧迫する貴族社会への疑問は、格差の広がった現代社会への懐疑と相似形をなすようです。所有することの虚しさを私たちはそろそろ気づいて良いはずです。この物語は、老いた駿馬の生涯を通してそんなことを教えてくれます。ロシアの劇団が40年近く前に音楽劇として立ち上げたのは、ベルリンの壁が崩壊する前のソ連時代です。日本の経済や社会の構造も大きく変化した中、今回の創作は、この作品に新たな意味合いを持たせてくれる、そんな予感がしています。

成河
馬を演じます。演劇という表現の可能性がふんだんに盛り込まれた、非常に挑戦しがいのある戯曲です。トルストイが見つめた社会と人間の業、人生哲学はこの時代にどのように響くのか。去勢されたまだら馬、ホルストメールの眼差しが今の私たち自身を見つめる「目」になれるよう、丁寧に理解を深めて行きたいと思います。

別所哲也
トルストイ原作の「ある馬の物語」。人間と人間の演じる馬達が解き放つ、差別、愛憎、命の意味。現代社会にも通じる様々な要素を、造形する人物像、モノガタリを通じて表現するダイナミズム。そして、初の白井晃さん演出、初の成河さんとの共演、初の世田谷パブリックシアター。初めてづくしのダイナミズム。楽しみです!

【公演情報】
『ある馬の物語』
原作:レフ・トルストイ
脚本:マルク・ロゾフスキー
音楽:マルク・ロゾフスキー 国広和毅
詞:ユーリー・リャシェンツェフ
翻訳:堀江新二
訳詞:白井晃  国広和毅
演出:白井晃
出演:成河 別所哲也  小西遼生  音月佳
大森博史 小宮孝泰 春海四方 小柳友
浅川文也 天野勝仁 西田欧誼 須田拓未
演奏:上原弘子 小森慶子 ハラナツコ 村上大輔
●6/17~7/12◎世田谷パブリックシアター
〈料金〉一般 S席(1・2階)8,000円 A席(3階)4,800円/プレビュー S席7,000円 A席4,000円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
高校生以下・U24 一般料金の半額 ほか劇場友の会、せたがやアーツカード会員など各種割引あり
〈一般発売〉 2020 年 4 月 26 日(日)10:00~
〈お問い合わせ〉世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515
〈劇場HP〉https://setagaya-pt.jp/

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