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新たに広がるミュージカルの可能性!『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』開幕!

その斬新で革新的な演劇スタイルでブロードウェイを席巻したミュージカル『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』が、1月5日、東京池袋の東京芸術劇場プレイハウスで開幕した。(27日まで)

ミュージカル『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』は、世界10大小説として名高い傑作トルストイの「戦争と平和」をミュージカル化した作品で、2012年にオフ・ブロードウェイで誕生。2016年にはブロードウェイへ進出し、翌年のトニー賞で最多となる12部門にノミネートされるなど、大きな話題を呼ぶヒット作品となった。劇場全体をロシアのナイトクラブのように見立て、幕もなく客席の中に花道のように伸びるステージを使って、ミュージカルナンバーと生演奏と激しいダンスが全編に渡って繰り広げられるスピーディな展開は、最も革新的なミュージカルとして大絶賛を集めた。

今回の本邦初演は、貴族の私生児として生まれた出自から人付き合いを好まず、酒と思索にふける日々をおくるピエールに井上芳雄、若く美しく自分の感情に正直に生きる乙女ナターシャに生田絵梨花、そのほかに霧矢大夢、小西遼生、武田真治をはじめとした、ミュージカル界の人気スターが顔を揃え、個性的でアーティスティックな世界観で魅了する気鋭の演出家の小林香が演出を担当。本邦初演に相応しい、より進化した『グレート・コメット』の世界が繰り広げられている。

【STORY】
19世紀初頭のモスクワ。貴族の私生児として生まれたピエール(井上芳雄)は、莫大な財産を相続したものの、その財産だけが目当てだったエレン(霧矢大夢)との愛のない結婚生活を続ける人生に虚しさを抱えながら、酒と思索に耽る毎日を送っていた。そんなピエールの親友アンドレイ(武田真治)の婚約者である、若く美しく天真爛漫な伯爵令嬢ナターシャ(生田絵梨花)は、戦争に従軍したアンドレイの不在に寂しさを募らせていた。折も折、エレンの兄で絵のように美しいが、享楽的な生活をしているアナトール(小西遼生)と出会ったナターシャは、アナトールからの熱烈な誘惑に抗えず遂には駆落ちを計画する。一方、ピエールは妻エレンの不倫を知り、不倫相手のドロホフ(水田航生)に決闘を申し込みかろうじて勝利するものの、意味の無い命を賭けた闘いに、ますます鬱屈した気持ちを募らせていく。そんな時、ナターシャがアナトールと駆け落ちの約束をしていることを知ったピエールは義憤にかられ、アナトールはすでに結婚していることをナターシャに伝えるが……

タイトルにある「コメット」=彗星は、実際に地球に近づき8ヶ月以上もの間肉眼で見ることができたという「1811年の大彗星」を意味している。ナポレオンが「この彗星は私にとって吉兆である」としてロシア侵攻を決断したことでも知られていて、幾多の戦闘に勝利しモスクワを制圧したフランス軍が、自然の脅威である厳寒の季節との戦いに敗れ、退却に追い込まれたロシア遠征のきっかけとなった大彗星とも言うことができる。そんな歴史的背景を軸に、ロシア貴族の三つの一族の興亡を描いた群像小説である「戦争と平和」の登場人物、つまりはこのミュージカルの登場人物すべての人生を左右した、彗星に導かれた物語が展開されていく。

何しろ原作が超のつく大河小説で、主要な登場人物の関係性も非常に色濃く絡み合っているので、原作を知っているのに越したことはないが、実際にこの作品で描かれているのは第2巻第5部を中心とした、かなりシンプルにそぎ落とされたストーリーなので、観劇前に公式ホームページに掲載されている人物相関図を見ておくだけで理解しやすくなる。更にそうした各登場人物の関係性が仮にわからなかったとしても、この作品の革新的な面白さ、他に類を見ない劇空間の客席に座りさえすれば、爆発するようなエネルギーを体感し、その興奮のるつぼを楽しむことができる。

と言うのも、東京芸術劇場プレイハウスに小林香の指揮のもと斬新な劇空間が創り出されているのだ。舞台エリアに設けられた6ブロックの「コメットシート」と呼ばれる、オーケストラピットよりは浅く、舞台上の目線により近いが、基本的には舞台を仰ぎ見る形になる客席。その周りに縦横に張り巡らされた通路と言える部分を含めて、動線が複雑に伸びたステージ。さらに本来の客席通路をも巻き込んで、舞台と客席の境のない劇場全体が作品世界という、既存の劇場でよくこれだけの作り込みができたなという空間で物語は展開されていく。

登場人物たちは、その360度から見られているに等しいステージで演じ、歌い、時には自ら楽器も演奏し、激しく踊り、客席にも座り話しかける。今人生の空虚を嘆き、今灼熱の恋に身を焼いていた人々が、次の瞬間には駆け回り、踊り騒ぐ様はどこかシュールで、多分にショー的でもあって、だからこそ200年以上も前のロシア貴族の物語が、今目の前で起きていることに感じられる。人はどう生きるべきか?真の幸福とは何か?そんな根源的テーマを、ある意味で猥雑な描写とパワーと、ロックやエレクトリックなクラブミュージック等の現代の音楽に乗せて描くことを思いついた、オリジナルスタッフたちの慧眼に驚くし、それを更に突き詰めて徹底的に飾り込み、日本の観客に提示した小林香以下、日本版スタッフの奮闘にも大きな感動を覚えた。小林の良い意味で毒のある美意識が、この作品の世界観に相応しく人選の妙も感じる。

井上芳雄

そんなカーニバル状態の舞台の中から、主要な役柄をきちんと際立たせた出演者たちがまた素晴らしい。その筆頭の井上芳雄は、長く「ミュージカル界のプリンス」の名を欲しいままにしてきた、爽やかな二枚目像をメガネと猫背の姿勢の中に封印して、難しい役柄に見事に入り込んでいる。実際に、物語の展開の大きな流れを握っているのはナターシャだし、特に1幕は相当な長時間オーケストラピットの中で本に向かい、ペンを取り、ふと見ると楽器を鳴らしているという、作品世界の中にいながら孤独な出演場面が続くが、それでも尚、己の人生の苦悩を吐露するビッグナンバー「塵と灰」ただ1曲で、すべてを浚うのはまさに井上ここにあり!の離れ業。ストレートプレイを含めて、ソリッドな作品への挑戦を常に続けてきた井上の気概と蓄積がなければ、『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』と題されたこの作品の、ピーエルを支えることは難しかっただろう。余人に代えがたい存在であることを難役を務めたことで改めて示した好演に拍手を贈りたい。

生田絵梨花

一方、ドラマとして作品を捉えた時「主人公」と言って間違いないだろうナターシャを演じた生田絵梨花は、『ロミオ&ジュリエット』のジュリエット、『レ・ミゼラブル』のコゼット、『モーツァルト!』のコンスタンツェと続いてきたミュージカル界でのキャリアに、ひと際輝く大役を手中に納めている。トップアイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとして活躍している彼女の「アイドル」としての記号がもたらす、どこかこの世の者でない感が、混沌としたエネルギーが満ちる舞台の上で、ナターシャの特別な美しさを際立たせる決め手になった上に、感情表現がより豊かになっていて、激動の日々を過ごすヒロインの変転を表出している。歌も確実に進化し、日本のミュージカルブームの一端を支える人材として、ますますその貴重さが高まった。

ピエールの妻エレンの霧矢大夢は、享楽的で計算高いが社交界の花形でもある女性像を、むしろ颯爽と演じているのが霧矢らしい。ピエールとナターシャを中心として見た時には所謂「悪女」と言うことになるが、その堂々とした立ち居振る舞いに接すると、己の欲望に忠実なだけの魅惑的な女性に見えてくるのが、いっそ清々しい。硬軟取り混ぜた演じぶりにも芝居巧者らしい自在さがあるし、何より元宝塚歌劇団の男役出身者が、女優になった時にほぼ必ずと言っていいほど通る、低音域と高音域の発声の切り換えを完全に克服したのが感じられ、ますますの活躍に期待が膨らんだ。

その兄でナターシャに恋を仕掛けるアナトールの小西遼生は、光り輝くと言って構わないほどの美貌を、惜しみなく披露して強烈に目を引く。無垢な乙女であるナターシャが、後先も考えずこの男性にのめり込んでいくことに説得力があり、ヒロインを立たせるという意味に於いても重要な役割を十二分に果たした。複雑な心理描写もよく伝わり、霧矢と共に悪の華兄妹として舞台上に放つオーラは絶大。一部音域で難しい部分があるが、ここまで美しい軍服姿で、しかもダークな香りもにじませて舞台に登場してくれれば、すべては許容される想いがした。

ナターシャの婚約者アンドレイと、アンドレイの父ボルコンスキー老公爵を二役で演じ分けた武田真治は、冒頭軍服姿で登場した刹那、スッキリとした二枚目感を自然に醸し出して強い印象を残すことに成功している。これがあるからカリカチュアされたボルコンスキー老公爵の描写との落差が笑わせるし、出番としてもポイントポイントでかなり飛んでいるアンドレイの存在を作品に通したのは、武田の存在感あってこそ。思えば現在井上が演じている『エリザベート』のトート役歴代キャストの1人でもあり、更にミュージカルの世界にも積極的に出て来て欲しい人材だ。

また、ナターシャの駆け落ちを阻止する従姉妹ソーニャの松原凜子の高い歌唱力は、作品の華のひとつになったし、ピエールと決闘に及ぶドロホフの水田航生が見違えるほど骨太になり、歌唱の進化も著しく頼もしい。アンドレイの妹マリアのはいだしょうこが、「しょうこおねえさん」で知られる天然キャラを微塵も感じさせない慎み深い女性をしとやかに演じているし、ナターシャの名付け親マーリャD.の原田薫は、この作品の振付も担うダンサーだが、実は非常にパッショネイトな歌い手でもある持ち前の武器を披露。アナトールの御者バラガのメイリー・ムーの独特の個性が、この作品にベストマッチしたし、楽器演奏や開演前からの客席への練り歩きを含めて大活躍のアンサンブルの面々も、まさに八面六臂の活躍で作品を支えていた。井上のピアノとアコーディオン、小西のヴァイオリン、武田のソプラノサックスと役者たちが巧みに楽器を奏でる様にも特別感がある。

総じて、ロシア文学を徹底的なエンターテインメントに仕上げつつ、普遍のテーマをきちんと残した「ミュージカル」の可能性を更に広げる作品で、今ここにしかない劇空間を是非多くの人に体験して欲しい仕上がりとなっている。

 

【囲み取材】

初日を前日に控えた1月4日囲み取材が行われ、ピエール役の井上芳雄、ナターシャ役の生田絵梨花、エレン役の霧矢大夢、アナトール役の小西遼生、アンドレイ役の武田真治が公演への抱負を語った。

武田真治 霧矢大夢 井上芳雄 生田絵梨花 小西遼生

──日本初演のミュージカルということで、大変貴重な公演となりますが、明日の初日への意気込みをお願いします。
井上 劇場の作りも見たことのないものになっておりますし、日本のお客様に初めて観ていただくのでドキドキはしますけれども、すごく面白く出来上がっていると思うので、早くお見せしたいなという気持ちでもあります。これまでの稽古の道程がすごく幸せなものだったなと思います。
生田 私自身劇場に入った時にこんなにワクワクしたのが初めてで、それぐらい客席と一体型になっていたり、距離感もすごく近いので、お客様が入って作品がどう作り上げられていくのか、ここから更にとても楽しみに思っています。エンターテインメント性もそうなのですが、作品の内容もそれぞれのキャラクターの人間らしさや、生きることについて語っている作品なので、そのメッセージ性もきちんと皆様の心にお届けできたら良いなと思っています。
小西 作品自体日本のお客様があまり観たことがないような斬新な作品になっていますので、舞台というのは非日常に足を運ぶものでもありますから、新年最初に皆様に、初めてご覧になるという舞台を見せられるように頑張りたいと思います。
霧矢 私はブロードウェイで上演された舞台を拝見しているのですが、ブロードウェイでもすごく斬新で大きな感動を覚えたのですが、日本版は日本版としてとても誇らしい仕上がりになっていると思いますので、皆様たくさん劇場に足をお運びいただきたいなと思っております。
武田 この歳になるまで色々やらせていただいてきておりますが、その中で「こんなの初めて!」と思うような舞台のセットだったり内容だったりするんですね。これは本当に楽しんでいただけると思います。明日が楽しみです。

──今回は筋肉は見せないのですか?
武田 今日は早めに(衣装を)着ました!(笑)まぁ、誰かが言ったらね(笑)。
井上 ないわけがない!(爆笑)
武田 あるんだ!?(笑)
井上 あるかも知れない(笑)。
武田 いや、そこハッキリしとかないとさ(笑)。
井上 僕もちょっと触れ合うシーンとかあるのですが(武田を示して)、この辺りの筋肉凄いですから!テンション上がってきたら出ることもあるかも知れない(笑)。
小西 日替わり!
武田 ちょっと井上さん!座長! 俺の感情で脱ぎ着可能なの!?(笑)
井上 ナターシャをびっくりさせるシーンとかがあるのですが、今は筋肉は出てませんけれども、調子が出て来たら筋肉でびっくりさせるみたいなことも(笑)。
武田 座長!すみません、これに関してはハッキリさせて下さい!ないです!
井上 はい、ないです!(笑)
武田 もうちょっと舞台に絡めて、オブラートにくるんで何か放り込んでいただい方が我々としては(一同笑)。
井上 待ちきれない感じだよね(笑)。

──舞台と客席が近いということですが、お客様の顔も皆様からよく見えるのですか?
井上 「コメットシート」と言って普通なら舞台上のところに数十席の座席があるんですけれども、これについてはすべての席が最前列みたいな席なので、本当に僕たちも近くて。見られまくるからどうしたら良いのかわからないのですが、本当に出演者の1人というか、共に体験してもらう、作品の中に入り込んでいただけるのですごく楽しいんじゃないかな?と。まぁまだわからないのですが、初日開けていないから。でもすごい作りだと思います。

──井上さんは「メガネ男子」の役ということで。
井上 そうです。「メガネ男子」なのですが、僕すごく冴えない男の人という役で、原作だと太って頭も薄いみたいな描写なのですが、今回はメガネで猫背で冴えないというところで。本当にカッコいいところが出ないように(笑)、一生懸命冴えない男を頑張ろうとやっています。
武田 元々の手足が長いので、ちょっと肉襦袢が入った衣装を着てもファンシーで可愛らしいですよね。
井上 ありがとうございます。でもこれ何にも入っていないです(笑)。
武田 あら、失礼しました!(笑)
井上 姿勢だけでやっているのですが、でも僕はそうやっていますけれど、皆さん見目麗しい登場人物がたくさんいるので、この作品は見た目にも楽しいと思います。
──その中で冴えない役というのは、役作りも大変だったのでは?
井上 どうしても冴えてしまうところはありますけど(笑)、そこはもうグッと抑えて(笑)。とは言いながらも実はすごくしっくりきますね。普段は冴えないと言いますか、皆普段からそんなに冴えてはいないと思いますが、仕事上では冴えるように頑張っているので、今回は仕事上でも冴えなくて良いという安心感が(笑)。もう冴える部分は小西君に全部任せて。
小西 来ちゃった!(笑)
井上 自分の役を全うしたいと思います(笑)。でもそれぞれがすごく魅力的です。

──井上さんと生田さんは舞台では初共演だと言うことですが、お互いの印象は?
井上 とても才能豊かな人だなと思っていたのですが、今回の役は直接の絡みは少ないものの、どこかで見守っているというもので、ただただ眩しいです。綺麗なのはもちろんですが、今の生ちゃんの年齢だから出せるナターシャの輝きというのがね。もし何年後かにまたやれば違う輝きが出ると思うのですが、今しかないこの輝きは唯一無二です。僕が失ってしまったものを懐かしく思い出します。
武田 井上さん、まだある、まだある!
井上 まだありますか?(笑)まぁ、それぞれの年齢の輝きはありますけれども、この(生田の)年齢の輝きはまばゆいなとすごく思うくらい美しいです。
生田 芳雄さんは共演させていただく前は「プリンス」ということで緊張していたのですが、稽古場でもご自身のメガネでいらしていて、頭もボサボサで敢えてオフの感じに寄せていらっしゃっていたので、すごく安心感が大きくて。もちろんカンパニー全体のことも常に広い目で見守ってくださっているし、なんでも頼らせてもらえるような空気感なので、芳雄さんを信頼して皆でついていきたいなと思っています。

──2019年を迎えましたけれども、皆さんの目標をお訊きしたいのですが。武田さんはやはり筋肉に関して。
武田 筋肉に関しての目標!?いやいや若干最近筋肉を取り上げていただくことが多くて、本業を何か見失いつつあるので(爆笑)。
井上 いやいや、俳優さんとしても凄いです!
武田 この作品でしっかりと演劇界に爪痕を残して、もう1度シフトを正しく戻したい(笑)、というのがあるかもしれません。
──年末の「紅白歌合戦」にもご出演されて。
武田 紅白は…あれは目障りでしたよね。
霧矢 そんなことない!
井上 目立ってらっしゃいました!
武田 まだ人とそんなには話していないのですが、多分人には志茂田景樹さんみたいに映ったのではないかと(笑)。シレッと紅組にいる感じとかも。
井上 素敵でしたよね!真治先輩やってくれるなと!
武田 いえ、本当に素敵だったのは生ちゃんですよ!
井上 生ちゃんね!そうですね!
生田 いえいえ!
武田 本当に素敵でした!

──霧矢さんは、今年芸能生活25周年だそうで。
武田 えっ?そうなの?
霧矢 よく知っていらっしゃいますね!はい、そうです。
武田 そういうところから自分にも話していただければ(笑)、おめでとうございます!
全員 おめでとうございます!
霧矢 今年はその25周年ということと、この作品を含めて上半期は悪女続きで。私はわりと良い人の役が多かったので、今年は悪女で行くぞ!と思っております。
生田 すごーい!
──今回の役も悪女ということで。
霧矢 そうです。井上さん演じるピエールの妻の役で、愛がなくお金目当てで結婚した酷い悪妻の役でございます。でも悪い役というのは演じるのもすごく楽しいので、新年早々満喫したいと思います。
生田 私の目標はこのナターシャも、歌声もそうですし、感情的にもすごく幅の広い役柄なので、今年はこういう一面もあったんだ!とか、こういうイメージもあったんだ!と思っていただけるように、色々な活動ができたらなと思います。
──年末にも「レコード大賞」から「紅白」とご活躍でしたが。
生田 結構その場を共にするのが最後という(「乃木坂46」の)メンバーが多くなってきていて。すごく寂しい想いもあるのですが、その分新しい子たちもどんどん入ってくるので、私達先輩の方としては幅を広げたり、その子たちを見守ったり手助けしたり、という役割もできるように頑張りたいです。
小西 立派ですね!
井上 もう先輩なんだね。
生田 そうですね、グループでは。

小西 僕も先輩方に負けずに頑張ろうと思います。今回井上さんは冴えない男なので、冴えている井上さんファンをかっさらおうかな?と思います。
武田 すごい具体的な目標を!
井上 言ったな!(笑)
小西 (笑)1年はじまったばかりですけれども、1年が終わる頃には皆さんに負けないように頑張っていけていたらなと思っております。
井上 本当に今年もひとつひとつの舞台に一生懸命立たせていただくしかないんですけれども、ミュージカルが注目していただけるようになって、追い風というか、ここ2、3年ミュージカル映画がヒットしたりして、皆さんに観ていただけるようになって。すごく良い風が吹いていると思うので、そこに乗りつつ、日本の文化として更にミュージカルが定着するような1年になったらいいなと。「2.5次元」に負けないように、と言いますかもちろん共存して頑張りたいと思います。

 

 

 

〈公演情報〉
ミュージカル『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』
音楽・詞・脚本・オーケストレーション◇デイブ・マロイ
訳詞・演出◇小林香
原作◇レフ・トルストイ(「戦争と平和」より)
出演◇井上芳雄、生田絵梨花、霧矢大夢、小西遼生、松原凜子、水田航生、はいだしょうこ、メイリー・ムー、原田薫、武田真治 ほか
●1/5~27◎東京芸術劇場プレイハウス
〈料金〉コメットシートS(ドリンク券付)16,000円、コメットシートA(ドリンク券付)14,000円、S席13,000円、A席8,000円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777(9時半~17時半)
〈公式HP〉http://www.tohostage.com/thegreatcomet/

 

【取材・文・撮影/橘涼香】

 

 

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