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礼真琴&舞空瞳コンビで8年ぶりの上演! 宝塚星組公演『ロミオとジュリエット』制作発表会レポート

宝塚歌劇団の大人気演目のひとつである三井住友VISAカードミュージカル『ロミオとジュリエット』が、2021年2月14日~3月29日宝塚大劇場、4月16日~5月25日東京宝塚劇場で、礼真琴&舞空瞳率いる星組公演として上演される。

ミュージカル『ロミオとジュリエット』は、2001年にフランスで初演され爆発的なヒットとなって以来、世界各地で上演され多くの人々に愛されてきたミュージカル。宝塚歌劇では、2010年に梅田芸術劇場公演として星組が本邦初演を飾り、2011年から2013年にかけて、雪組、月組、星組と再演を重ね、また一般の舞台でも上演を重ねる大人気演目となっている。

そんな作品が、宝塚歌劇初演から10周年となる2020年、初演で「愛」のダンサー、2013年の星組公演では新人公演でロミオ役を演じ喝采を浴びた礼真琴と、その相手役・舞空瞳を擁する星組で上演されることが発表されていたが、世界を覆ったコロナ禍の中、上演スケジュールの見直しを経て、2021年2月に幕を開けることになった。

この作品の制作発表会が12月11日都内で開かれ、宝塚歌劇団の小川友次理事長、作品の潤色・演出を担当する宝塚歌劇団演出家の小池修一郎、星組トップスター礼真琴、星組トップ娘役舞空瞳、そして公演の協賛会社である三井住友カード株式会社大西幸彦代表取締役社長が登壇。公演への抱負を語った。

制作発表会は礼と舞空によるパフォーマンスからスタート。2013年の新人公演でロミオ役を演じ大好評を博した礼だが、当時とは異なるワイルド味のある衣装と、やや長めの髪型で鮮烈に登場。めぐり会うまだ見ぬ運命の恋人への想いを歌う「いつか」を情感豊かに歌う。

そこにジュリエットに扮した舞空が現れ、舞台でも別次元で歌われる楽曲を美しいハーモニーで響かせ、二人を待つ運命の絆を感じさせた。

 

そこからステージに一人残った礼が、ロミオの感受性の鋭さと、迫りくる未来を予見したかのようなナンバー「僕は怖い」を熱唱。礼の持つ明るい個性が、忍び寄る死の影への恐怖を逆に強く照射して、楽曲の意図するところを的確に表現していった。

曲調が変わり再び登場した舞空のジュリエットと、礼のロミオが互いへの愛を誓う「エメ」が歌われる。奇跡のような名曲揃いの楽曲の中でも、一際美しいナンバーが、『ロミオとジュリエット』の世界観を会場に一気に立ち上らせ、公演への期待が膨らむ中でパフォーマンスは終了。熱い拍手が湧き起こった。

その熱気も覚めやらぬ中、ステージは会見場となり、登壇者挨拶、質疑応答へと引き継がれた。

【登壇者挨拶】

小川 歌劇団の小川でございます。このコロナ禍の中で皆様お集まり下さいまして、本当にありがとうございます。またこの場を借りてコロナに対応し従事されている医療関係者の皆様に感謝を申し上げたいと思います。そして、この公演『ロミオとジュリエット』に、三井住友VISAカードミュージカルとして多大なご支援を賜りました大西社長に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございます。この『ロミオとジュリエット』は、10年前に梅田芸術劇場で開けさせて頂きました。当時私は梅田芸術劇場におりまして、宝塚には少ししんどい時期もありましたので、この夏の星組公演をなんとか!という思いで、当時プロデューサーと作曲を兼ねておられたジェラール・プレスギュルヴィック氏に、この作品を宝塚で、そして小池先生で上演させて頂きたいと、ちょうど『ロミオとジュリエット』が韓国で上演されていましたので、ソウルに飛んだことを思い出します。それから早10年です。

その10年前、梅田芸術劇場の地下の稽古場で、小池先生が熱く、そして燃えて、本当に悶えながら作品を作られていたのを覚えております。その時研2で「愛」のダンサーに抜擢されたのが礼でございます。当時から小池先生が「素晴らしい子がいるから」と言っておられました。そして梅田芸術劇場の幕が上がった、その感動を今でも覚えています。緞帳が降りて、その緞帳の裏で小池先生と、まぁ抱き合いはしなかったですけれども(笑)、小池先生が感動で涙されているのを横で見ました。あぁこれだけ演出家の先生というのは作品に懸けて、全てを投げ出してやってくれたんだなと思いましたし、それに応えてくれた星組が素晴らしかったことをよく覚えています。

そして時を経て10年「男役10年」と言いますが、こうして礼がロミオをやることになりました。本来は10周年という形で今年上演する予定だったのですが、来年になりましたけれども、この若い二人の『ロミオとジュリエット』が今から楽しみです。今年は宝塚のキャッチフレーズを「夢と感動を世界へ」というオリンピックを意識したテーマにしましたけれども、これは計らずも成りませんでしたが、来年は「明日への希望を輝きに変えて」というキャッチフレーズにしたいと思っています。この「希望」というのはやはりこのコロナ禍が終息してもらいたい、皆で平和に暮らしたいという思いを込めました。この『ロミオとジュリエット』大劇場で2月に、東京では4月に開けます。この時には『ロミオとジュリエット』のテーマである「平和」ということが、世の中に再び蘇ってくることを心から願っています。この『ロミオとジュリエット』をどうぞよろしくお願い致します。本日は本当にありがとうございました。

大西 三井住友カードの大西でございます。ひと言ご挨拶を申し上げます。まず私からもこの新型コロナウィルスに罹患された方々にお見舞いを申し上げたいと思いますし、最前線で日夜コロナに立ち向かっている医療従事者、関係者の皆様に御礼を申し上げたいと思います。コロナ禍の中ということで、芸術の世界の皆様、スポーツの世界の皆様は大変な状況に立ち向かっておられると思います。この『ロミオとジュリエット』も約半年遅れて上演ということになりましたが、この間小川理事長をはじめとした宝塚関係者の皆さん、生徒さんには本当に大変なご苦労があったのではないかなと拝察しております。三井住友カードは1988年から30年以上にあたりまして宝塚歌劇に協賛をさせて頂いておりまして、私共の思いとしては、宝塚歌劇さんは切っても切れないパートナーだという風に思っております。この間の皆さんのご苦労には本当に敬意を払いたいと思いますし、是非早くお力になりたいと思っておりましたので、今日は本当に嬉しく思っている次第です。

この作品はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』が題材ということで、古典中の古典ではありますが、このミュージカル版も宝塚では、理事長からお話がありましたように10年を経まして、宝塚歌劇を代表する作品のひとつではないかなと思っております。また礼さんが新人公演でもロミオ役を演じているということでもありますし、今、二人の歌をお聞きしてあまりの迫力に感動したのですが、是非こういう時期ですので、ファンの皆様を勇気づけ、元気づける素晴らしい公演にして頂きたいなと思っております。
我々の冠協賛は今回で48作品目ということで、大変ありがたく思っておりまして、是非今後とも宝塚歌劇さんと一緒に歩んでいきたいと思っております。これからも宝塚歌劇、三井住友カード、そしてVJAグループ各社をご支援頂きますようによろしくお願い致します。本日はありがとうございます。

小池 本日はコロナ禍のなか多数ご来場下さいましてありがとうございます。皆さんがおっしゃったように、今の世界の全てがコロナに見舞われている、この苦境の中で私共が公演をするということは、この作品のテーマは「愛」ですけれども、今、愛についてもう一度考えると言いますか、感じる要素となって、メッセージを世界に発信する、と言ってしまうと少し大仰なのですけれども、本当に皆さんがおっしゃったような医療関係者の皆さんであるとか、コロナによって、罹患された方だけではなくて、仕事に影響を受けた方達、もう今はほとんど皆がそうだと思います。ここから次の時代に向かっていく時に、やはり「愛」というものは大切になるということを、改めて認識して頂き、かつ私共の舞台から何らかのエネルギーと、パワーを受け取って頂けたらありがたいと思っております。
今大西社長のお話を伺っていて、私は三井住友カード様には『エリザベート』という作品で初めてお世話になりまして、それからずっと今日まで宝塚歌劇を応援してくださる、VJAグループ各社の皆様のお力に改めて思いを巡らせました。本当にありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願い致します。

この『ロミオとジュリエット』、先ほど小川理事長からもお話がありましたように、そうです、10年前に梅田芸術劇場で幕を開けました。この時宝塚版を作ったのですが「宝塚版の特徴とは何か?」と訊かれるならば、ひと言で言って「愛があること」です。と言いますのも、「愛」という役は、オリジナルのフランスの舞台にも出て参りません。そしてその後、日本が26番目くらいでしたから、世界20数ヶ国、色々な国で上演されているのですが、「死」という役は出てくるんだけれども、「愛」は出て来ません。ですが、最初に流れるナレーションの中に「愛と死」について言及されていたので、これはやはり「死」だけが踊っているよりも「愛」が出てきて舞う方が良いであろう、「死と愛の葛藤」「死と愛の戦い」を描くのが、おそらくこのミュージカル版の『ロミオとジュリエット』にとっては一番好ましいことではないかと思いました。

と同時に「ではその『愛』を誰が?」と思った時に、入団してまだ2年目だった礼真琴が星組に配属されていました。その前に星組生として初めて出演したのが私の作品の『太王四神記 Ver.II─新たなる王の旅立ち─』だと思うのですが、その時に見事な身体の使い方、素晴らしいバネを持っているのを見て、「今年の首席の子だ」と聞かされて、これは頼もしいなと思っていました。その後ある時、彼女がダンスの練習をしているのを廊下からパッと見て「こんなに踊れる子がいたっけ?」と思ってしまったのですが、それがあの時の「1番の子だ」とわかって、身体能力が高いだけではなく、ダンスそのものがこれだけできるんだと思って非常に感心しました。これを生かさない手はないと思っていた時に、星組で『ロミオとジュリエット』をやることになり、「死と愛」を出すということで、「愛」を礼にと思いました。ただひとつ申し上げますと、宝塚では研2と言えばまだすごく下級生なので、そういう立場の子にこれだけの大役を与えるのはどうか?というのは非常に難しい面もあるのですが、彼女の場合はキャリアが足りないのではないか?という考えは、彼女を見た人が全員忘れるであろうという技術、表現力、魅力を持っていると思ったので踏み切りました。

そのあと『ロミオとジュリエット』は他の組で、大劇場で上演されるようになりましたけれども、その中で2013年に星組で上演することになった時に、新人公演でロミオをやってもらいました。これもとても初々しくて、しかもダンスだけではなくて、歌唱力においても先ほどお聞き頂いたかと思いますが、傑出したものがあるので、これだけ歌えて、踊れて、芝居ができて、更に明るい個性という、やればやるほど卓越している人なので、これはスターになるだろうと思いました。そんな彼女がトップに就任して、やっと一緒に仕事ができるのですが、その時に『ロミオとジュリエット』をまたやるというのは、彼女の「愛」役でスタートした『ロミオとジュリエット』が、今度はロミオの元に愛が還っていくというような、メビウスの輪と言うのとは違うかも知れませんが、またひとつの物語が完結していくような気がしております。

相手役の舞空瞳は、今ご覧頂いたように大変よく歌えるのですが、ご存知の方が多いと思いますが、やはり傑出したダンサーでもあります。今回の役はフィナーレを除くと、踊りはありますがそんなに激しいダンスではないのですけれども、大変踊れる人でもあります。しかも演技もできて、彼女も首席ということで、二人は「首席コンビ」と呼ばれております。宝塚史上でも、技量と表現とのバランスが二人共整った、非常に珍しいコンビですので、このコンビが創り出す舞台が、今コロナ禍の中にある日本だけではなく、世界に対して発信していく力を持っているのではないかと思います。これは決して手前味噌で、宣伝として申し上げているのではなくて、客観的に観てたぶん今の日本のショービジネス界の、もしかしたら世界のショービジネス界においても誇れるコンビ、かなり高いレベルにいる二人だと思っておりますので、そこは是非楽しみに、かつ堪能して頂きたいなと思っております。

 本日はこのような状況の中お集り頂きまして本当にありがとうございます。コロナ禍の中で制作発表をさせて頂けますことを光栄に思っております。今年は私達にとりましても、日本中、世界中の皆様にとりましても、本当に戦いの日々であったと思います。我々もステイホーム期間が長かったこともあり、今自分がどうしたら良いのかがわからなくなったこともありました。けれどもそのステイホーム中に小池先生からご連絡を頂きまして「今こそ君たちが前を向いて皆様の希望になる時だ、エンターテイメントが皆様に光を届けられるんだ」というメッセージが届いて、それをきっかけに「これではいけない、自分たちはもっと先へ、先へと進んでいかなければならない」と思いました。この時だけではなくて、昔からいつもここぞという時に背中を押して下さる小池先生と今回ご一緒させて頂けますこと、本当に幸せに思っております。

先ほどのお話にありました通り、初演で「愛」という役をさせて頂きました。役が発表された時には原作の何も見回してもそういう役が見当たらない、これは人なのか男なのか女なのか、それもわからないと言う状態でスタートしたのですが、柚希礼音さん、夢咲ねねさんが演じられる『ロミオとジュリエット』の間に「愛」を表現していくということで、その時はまだタカラジェンヌとしても右も左もわからない、経験不足の私ではありましたが、お稽古は本当に幸せな時間で、公演が開いてからも幕開きでセリ上がらせて頂いた時には緊張で足が震えていましたが、皆様の温かい拍手と評価を頂けたことで、この「愛」という役がなければ、今の私はここにいなかったと心から思っております。

そして2013年に星組で再演させて頂いた『ロミオとジュリエット』では、本公演ではベンヴォーリオと愛の役替わりに挑戦させて頂きまして、新人公演ではロミオ役をさせて頂きました。あの時は本公演で自分の力不足、勉強不足を痛感していた毎日でしたので、新人公演はとにかく若さと勢いと、そして一度きりの本番に向けてただただ元気とパワーで乗り切ったというところでございました。こうして8年ぶりとなる公演でまたロミオ役に挑戦させて頂ける機会を頂けましたことを、本当に幸せに思っております。もう一度原作の原点に返って、一からこの究極の愛の物語の中で、愛にあふれた、そして一人の女性を守る強い男性になれるように、ロミオ役を必死に務めて参りたいと思っております。
そしてこの状況の中劇場に足をお運び下さるお客様へ、平和と愛、そして勇気をお届けできるような舞台創りを目指して、お稽古に励んで参りたいと思います。最後になりましたが今回ご協賛を頂きました、三井住友カード様、そしてVJAグループ各社様に、熱く御礼申し上げます。皆様の期待に添えるような、それを越えていけるような舞台を目指して精進して参りますので、どうぞよろしくお願い致します。

舞空 本日はこのような状況の中お集り頂きありがとうございます。何度も再演を重ねられてきた大切な『ロミオとジュリエット』という作品に、出させて頂けることを本当に光栄に思うと同時に、身の引き締まる思いでいっぱいでございます。私も何度も客席から観ていて憧れていたこの作品に出させて頂ける感謝の気持ちを持って、しっかりと愛を皆様にお届けできるように、小池先生のご指導のもと、精一杯礼さんについていきたいと思います。皆様に素敵な舞台をお届けできるように精進致しますので、どうぞよろしくお願い致します。

【質疑応答】

──小池先生、先ほど技術的なお話がございましたが、礼さん舞空さんのスターとしての個性についてはどう感じていらっしゃいますか

小池 礼真琴はやはり「明るさ」でしょうね。弾けるようなと言いますか、若いということもありますが弾力性と言ったらいいのかな、身体的な意味でのバネだけでなく、精神的なバネというか、ちょっと古い言い方かも知れませんが「ゴムまりのような」、そういう明るさが彼女の最大の魅力ではないかなと。と言うことは『ロミオとジュリエット』は悲劇ではございますが、礼がやった時に、ただただ暗い、追い詰められた感じではなく、その人の中にある「希望を求める力」を表現してくれると思います。わかりやすく言えば「オーラ」ということになるのでしょうが、単なる「スターオーラ」というものとはちょっと違って、役を通して表現してくるところが魅力ではないかと思います。

舞空瞳に関しては、まだ仕事を一緒にしたことがないので、客席から観ている印象ですが、若いですからシャイと言うか、はにかんだ可愛らしさが魅力のひとつですが、昨年の『ロックオペラ モーツァルト』という公演をご覧になった方はご記憶だと思います。一幕の最後で踊り狂うというようなところがありまして、その時に何かが憑依したかのような「ワッ」とくるものがありまして、たぶん本質的には大変濃厚というか、高いテンションとふり幅を持った人ではないかと感じられました。今はまだトップ娘役という立場に対して誠心誠意向かっているところですが、いずれはカルメンのような自らの願望や、欲望を表現してくる役をやった時に、たぶん大きなパワーを出す人ではないかと思います。宝塚のトップ娘役である間に、そういう面をどこまで出せる役にめぐり合うかは未知数ですが、今の段階では、楚々として可愛らしいお嬢さんである素顔も魅力だと思います。

──8年ぶりの上演ということになりましたが、やや上演の間隔が空いた理由はなんだったのでしょうか?

小川 先ほども言いましたが2010年に初演しまして、雪組、月組で上演し、そのあと2013年に星組で上演しました。この時には、初演は梅田芸術劇場と博多座での上演でしたので、作品を初演した柚希礼音にトップとして大劇場で上演して欲しいということだったと思います。それから間が空いたのは何故かと言いますと、やはり宝塚歌劇団はトップ男役とトップ娘役の二人に作品の照準を合わせますので、作品に相応しいトップコンビが現れるのを我々は待ちます。そこにタイミングを合わせるという形なので、それが結果的にズレてはしまいましたが、今年初演から10周年という時に満を持して、しかもまだまだ若い礼と舞空のコンビを迎えましたので、このタイミングでやろうと。今こういう状況下ですので、より希望を伝えられる公演、柚希礼音を超える公演にしてもらいたいという思いで、上演することになりました。

──キャストのお二人が演じる上で一番大切にされたいことと、名曲揃いのミュージカルですが、中でも特にお好きな曲を教えて下さい。

 ロミオ役を新人公演でさせて頂いた時には、自分としては必死で作っていたつもりだったのですが、今見返すととても幼くて、声も今に比べると高くて、すごく少年の印象があったのではと自分で感じています。今回はコスチュームも新人公演当時、そして今までの方々とも雰囲気が少し変わっているので、男らしい部分もより見せていけたらいいなと思っております。そして、今この場で歌わせて頂いた「いつか」と「僕は怖い」が、新人公演では前半部分がカットになっている途中からの上演でしたから、初めて歌わせて頂くので、特に大切に歌っていきたいなと思っております。本当に全曲が大曲なので、一からまた改めて音を取ると大変だ!と思うのですが、リズムやメロディーの素晴らしさを感じながらお稽古させて頂いています。中でも大好きな歌は今日も最後に歌わせて頂いた「エメ」で、お客様にとっても耳に残る、幸せになれる曲だと思いますので、幸せをお届けできるように、私も幸せを感じながら歌わせて頂きたいなと思っております。

舞空 ジュリエットという役は本当にピュアで真っ直ぐで、物語としては悲劇ではありますが、人生の中で本当に命を懸けてロミオを愛して、愛する人と共に生きることこそが幸せだと思って、人生の幕を閉じる役でもありますので、ジュリエットとしては本当に幸せな人生を舞台上で演じて、皆様に心を動かして頂けるように、精いっぱい役作りに励んで参りたいと思います。礼さんもおっしゃっていらしたように全ての曲が素晴らしくて、客席からいつも聞いていたり、何度もCDや映像でも拝見していて、どの曲も本当に大好きなのですが、まだまだ未熟な私には歌ってみると大変難しく全てが挑戦だなと思っております。全ての曲が大好きなのですが、やはり私も礼さんと同じで、今「エメ」を歌わせて頂いてとても幸せで、物語の最後に二人が天国でこの曲で踊る姿を、私も客席から印象深く拝見していたので、皆様のお心に残るように「愛」をお届けできるように、大切に歌わせて頂きたいなと思っております。

【公演情報】
宝塚歌劇星組公演
三井住友VISAカードミュージカル『ロミオとジュリエット』
原作◇ウィリアム・シェイクスピア
作◇ジェラール・プレスギュルヴィック
潤色・演出◇小池修一郎
演出◇稲葉太地
出演◇礼真琴、舞空瞳 他星組
●2021/2/14~3/29◎宝塚大劇場
〈料金〉SS席12.000円 S席8.300円 A席5.500円 B席3.500円
●2021/4/16~5/23◎東京宝塚劇場
〈料金〉SS席12.500円 S席9.500円 A席5.500円 B席3.500円
〈お問い合わせ〉0570-005100 宝塚歌劇インフォメーションセンター
〈公式ホームページ〉 http://kageki.hankyu.co.jp/

 

【取材・文/橘涼香 撮影/岩村美佳】

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