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東山義久&海宝直人Wキャストで主演のミュージカル『イヴ・サンローラン』開幕レポ&ステージフォト!

イヴ・サンローランは、約40年に渡りトップデザイナーとしてファッション業界をリードし、 貴族や女優等にも多大な影響を及ぼした20世紀を代表する世界的デザイナー。 そのイヴ・サンローランの切なくも美しい人生を、ファンタジックに、そしてドラマチックに描き出す舞台だ。

鬼才荻田浩一の作・演出、音楽を斉藤恒芳、衣裳を朝月真次郎が担当。Wキャストでタイトルロールを演じるのは、類い稀なる身体能力で魅了する東山義久と、 圧倒的な歌唱力で人気の海宝直人。共演に上原理生、大山真志、川原一馬、神田恭兵、奥田 努、和田泰右といった男性俳優陣、伊東弘美、皆本麻帆、さらに安寿ミラと豪華な出演者陣による新作オリジナルミュージカルとして作り上げられた。
その舞台写真とレポート(東山義久バージョン)が到着した。

【レポート】
イヴ・サンローランという名前は知っていても、彼の人となりや生き様を詳しく知る人はそれほど多くないだろう。この作品では、イヴの恋人かつビジネスパートナーであるピエール・ベルジェの回想から、彼の一生が歌と踊りに乗せて紐解かれてゆく。
生い立ちやパリで才能を認められた 17 歳の頃、クリスチャン・ディオールのメゾンに入った経緯や華麗なデザイナーデビュー、ピエールとの出会い…。今や「モードの帝王」と呼ばれる彼にも、繊細で圧倒的な美意識を持つ一人の青年として夢と希望に溢れた初々しい時代があったんだなぁと感じ入った。
面白いのは、イヴのいたずら書きに登場して後に絵本になったルル(後に彼のミューズとなったルル・ド・ラ・ファレーズを重ねている)、そしてクリスチャン・ディオール、エルザ・スキャパレリ、ココ・シャネルなどの有名デザイナーらが、入れ替わりでこの物語の案内役になること。様々な視点が時代を語るとともにイヴの多面性を見せてくれる。

順風満帆だったデザイナー生活が歪み出すのは、フランス陸軍に入隊してから。精神を病んで 19日でドロップアウト。精神病院へと送られてディオールのメゾンを辞任。ピエールが奔走して彼を救い、メゾン「イヴ・サンローラン」が誕生する。イヴはプレタポルテを発表し、モンドリアン・ルックで大成功。今までにない概念、男物仕立てのパンツスーツやサファリルックなどで時代を切り拓いてゆく。
劇中でこういったモードやトレンドが見られるのは最高に楽しく、有名人が次々と登場するのも面白い。特に後半は、イヴの生み出した様々なモードがモデル役により紹介され、エレガンスと洗練の極致、ファッション界の空気感が味わえる。
印象的だったのは髪色を変えたアンディ・ウォーホルのナンバー。髪色を変えた何人ものウォーホルが歌い踊ることで、アメリカの大量生産という時代、そしてウォーホル自身の作風をも表す。こんなユニークな工夫は、ミュージカルという舞台芸術ならでは、だ。

イヴが有名、大物になるにつれて、表舞台の華やかさと内面の闇のギャップがますます開き、ドラマの光と影が色濃くなる。アルコールに溺れて自堕落になるイヴに別れを告げるピエール。果たしてイヴは人生を終える時、幸せだったのかどうか。
東山義久のイヴは優しげで繊細、どこか放っておけない魅力を放っている。イヴを支える上原理生のピエールがまた二枚目で、この二人がいちゃつく様子はあまりに幸せで微笑ましいとしか言いようがない。安寿ミラのココ・シャネルは強くカリスマ性に溢れて格好良い。皆本麻帆はキュートでチャーミング、伊東弘美は堂々たる風格でエルザを演じた。何役も演じるアンサンブルの活躍も目を引いた。
万華鏡で夢の世界を覗くように、立体で立ち上がり心に刺さるイヴの人生。必見だ。

(文:三浦真紀 写真:岩田えり)

〈公演情報〉
ミュージカル『イヴ・サンローラン』
作・演出◇荻田浩一 
音楽◇斉藤恒芳 
衣裳◇朝月真次郎
出演◇東山義久/海宝直人(Wキャスト) 
伊東弘美 皆本麻帆 
上原理生(Wキャスト※東京公演2/19まで出演) 大山真志(Wキャスト/役替り・全日程出演) 川原一馬(Wキャスト) 神田恭兵 奥田努 和田泰右 
青木謙 RIHITO 中塚皓平 橋田康 小野沢蛍 中岡あゆみ
安寿ミラ 
●2/15~3/3◎よみうり大手町ホール
〈料金〉11,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799(平日 11 時~18 時・土日祝 10 時~18 時)
●3/26◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
〈お問い合わせ〉芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休み ※祝日の場合翌日) 
〈料金〉A席9,800円 B席6,800円(全席指定・税込)
〈公式サイト〉https://www.yume-monsho.com/

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