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真琴つばさ・筧利夫が桂米朝夫婦を演じる舞台『喜劇 なにわ夫婦八景』開幕!

惜しまれながらもこの世を去った上方落語の巨星・桂米朝の五年祭を前に、米朝とともに数々の弟子を育てあげた絹子夫人の人生模様を描いた「なにわ華がたり」(廓正子 著)を基に、堤泰之の脚本・演出により、桂米朝・絹子夫婦の人生行路を上演する舞台『喜劇 なにわ夫婦八景』が2月1日、大阪松竹座で開幕した。

【あらすじ】
上方落語を復活させ、時代の寵児となった桂米朝と、その米朝も決して頭が上がらなかった妻・絹子との夫婦秘話を、父であり師匠でもあった米朝の背中を追い続けた息子・明が語り始める。
時は昭和 29 年、終戦後。OSSK 出身の華やかさ際立つ歌劇スター駒ひかること桑田絹子と、まるで事務員のような無名の落語家・桂米朝こと中川清は、時代の運命に導かれるように、大企業の慰安会場で出会った。ほどなく結婚し三人の子宝に恵まれ、穏やかで順風満帆な夫婦生活……
とは夢のまた夢。待っていたのは、一筋縄ではいかない、超個性派な内弟子たちとのてんやわんやの共同生活だった!更には、愛息子の明も賑やかな弟子たちに後押しされ、落語家になりたいと言い出して……。
平成 7 年、夫・米朝の人間国宝認定式に、親の反対を押し切って OSSK に入団し、後に落語家の女房となった大店の跡取り娘・絹子が立ち会っている。
花札のようにめくるめく季節を共に駆け抜けた半世紀にわたる夫婦と、“弟子”という名の息子たちとの不可思議な家族が紡ぐ物語やいかにーーー

今作の主演は、宝塚歌劇団退団以降、舞台・テレビへの出演のみならず、音楽活動などボーダレスな活躍を続ける真琴つばさ。OSSK の“駒ひかる”として一世を風靡した華やかな時代から、長年、夫・桂米朝と一門の弟子たちを支えた中川絹子役を演じる。
物語の要となる桂米朝役は、ミュージカルから時代劇まで幅広い作品での演技が光る筧利夫。
そして、吉本新喜劇の池乃めだか、西川忠志、大阪松竹座初出演の今野浩喜、大阪を中心に活躍中の野田晋市、そして OSK 出身の桜花昇ぼる、ベテランの曽我廼家文童さらに桂ざこば、三林京子をはじめとする桂米朝一門の落語家たちと、関西にゆかりの深い、バラエティ豊かな出演者が舞台を賑わせている。

【囲み取材】

その公演の初日に、真琴つばさ、筧利夫、内博貴、三林京子、桂ざこばら出演者の囲み取材が行われた。

三林京子、内博貴、真琴つばさ、筧利夫、桂ざこば

真琴 今日はお忙しい中、ありがとうございます。米朝さんの奥様の絹子さん役をさせていただきます。手も足も出ない状況ですから、皆様に助けていただいて、今日初日の幕がやっと上がりました。これからまた精進したいと思ます。よろしくお願いします。

 今日はお越しくださいましてありがとうございます。素晴らしい作品をよろしくお願いいたします。

 お忙しい中、ありがとうございました。無事に初日を迎えることが出来、良かったなと思っております。最後まで体調に気を付けて頑張りたいなと思っております。ありがとうございました。

三林 桂すずめでございます。今回、兄弟子が違う役をやってはるので、非常に戸惑うのですが、楽しくやってくれてはりますので、師匠も喜んでくれはるやろなと思います。あの世で、お二人で「なにやってんねんな」とか思いながら、喜んでくれてはりますやろと思っております。先ほど筧さんがおっしゃったように、なんとしてでも成功させたい公演でございますので、よろしくお願いいたします。

 こんにちは、ざこばです。芝居の中でもよう出てくるんやけど、僕は師匠の事は、「ちゃあちゃん、ちゃあちゃん」呼んでた。奥さんのことは「ママ、ママ」言うて、3年間一緒に生活してまして。で、今日、芝居を見て、昔のんとちょっとちゃうなとか、ここ!ここ、そうやねん!おもろいなとか、自分でも今、朝丸なのかざこばなのか、米團治なのか、よう分からんのです。ぶっちゃけた話。まあ最後まで頑張ります。よろしくお願いいたします。

【質疑応答】

──まずは真琴さん。初日の公演が終わって、どんな気分ですか?

真琴 終わってすぐに、米團治さんの奥様がいらしてくださって「凄く絹子さんと被ったところがあった」って目を潤ませていってくださったのが、凄く嬉しくて!それを糧に頑張りたいと思います。

──苦労したところとかありましたか?

真琴 もう全然違う姿というか。でくのぼうでございますので、全てが分からないところを皆さんに助けていただいています。私の母役である、三林京子さんに大変お世話になっております。三林さんに育てていただいております。

──三林さんからの言葉で印象的なのは?

真琴 「あんたお父さんやねん。お母さんになりなさい。」

──三林さんがご覧になってその言葉が出たのはどういう事だったんでしょうか。

三林 長年男役でやってきてはるから、どうしても感覚が男なんですよね。その辺が見てたらやっぱりお父さんみたいやったから。お父さんみたいやで。お母さんになってていうことは言いました。

──今日のお芝居の中で、すごく意識した場面はありますか。

真琴 やっぱり、息子の明に対する愛情でしょうか。今日ね!(内さんに)自分が出ていく部分で、うるうるしてました?

 僕してないです。

真琴 あら?(笑)泣いてるのかと思って!最初出ていくところ!この子、かわいいわあって思ってたら嘘だったのね。

 違います。違います。それはもうお芝居としてやらせていただいたので。

──演技が良かったということですね。そして、米朝さん役は筧さんいかがですか?

 そうですなあ。今回は極力何にもやらないようにしているんですけども。まあなんていっても、大阪で米朝さん役やるというと、それはもう…いろいろ求められると思うので、そういう事は一切引き受けないで、あんまり考えないでやろうかなって。これからはもっと考えないでやろうかなと思っています。

──自分の色で?

 色というか、ファミリーのお話で僕が米朝という立場なだけなので、僕が米朝をやるというよりは、想像していただけたらいいなという感じですかね。あとは観ていただく方に想像していただいて。自分の人生と融合していただいて、いろんなことを想像していただければ良いなと思います。

──見ている方が一緒に笑って、一緒に泣いてというところですね。

三林 今の米團治さんがね。米朝さんの真似されるときに、筧さんが凄い似てるんですよ。私は米朝さんの若い時よく知りませんが、若い時こんなんやったんかなと思いますね。

──筧さんは、米團治さんとは話されました?

 してます!そして、なんと言いましても、この師匠(ざこば)に鍛えていただいておりますので。

ざこば いえいえいえいえ(笑)。

──ざこばさんに、一番教えてもらったところはどこでしょう。

 いつでもその場で浮かんだことをしゃべる!ものすごい楽しいんです。師匠と一緒にやっていると。師匠の目が輝いてくる。

──千穐楽では、どんなことになっているんでしょうね。

 ある意味役者からすると羨ましい精神状態なんですよね。用意してきたことをやらないっていう。その場で思いついたことを言うんですから。凄いですよ。それで何とか終わらせるんですから。

ざこば そういう意味ではもう、傍にいてとお願いしてまんねや。もういてなかったら、僕一人ではどないにも出来やしまへん。横でパッていうてくれはるので、ありがたいな思うてます。一つよろしくお願いいたします。

──今日もそういうアドリブ的な感じも、あったのでしょうか。

筧 もう、ほとんどそうです(笑)。

──ざこばさんからご覧になって、米朝さん、絹子さん役のおふたりはいかがでしたか。

ざこば ママより…。そんなん言うたら怒られるけどママよりきれい(笑)。こんなん言うたらいかんけど。いや、ほんまのこと言うて。

──劇中でも、結構ざこばさんが出てきましたけれども。背中に薬を塗ってもらったり、あれは事実なんですか?

ざこば そこや!いうところとか、それは違うで!というところとかね。あります。朝丸(現・ざこば)をあないブサイクなブサイクな。あない言わんでもええんちゃいますか。なんでそこまで言われなあかんの。この顔ブサイクでっか?(笑)

──舞台を観ていても、実際の体験として重なる部分はありますか。

三林 私が入門する以前の芝居やからね。だからこんなんやってんやろうなあって。話には聞いてますので、それを再現してくれてはるんで楽しいですけどね。私がまだ入門してなかった時代に、すでに皆さんいてはんのかと思って。宗助さんにあの時居てはったん?って聞いたら「私も居てません!!!」っていうて。皆さんもご自身が入門してはらへん芝居やったりするんで、それはそれで楽しんでやってはるんちゃいますか。

──三林さんの思い出の中の絹子さんはどんな感じの方ですか。

三林 夫婦喧嘩が派手やったとか話には聞くんですけど、もう(米朝さんと)同志というか、仕事のマネージャーというか、私はそういう感じに感じました。べたべたしてはらへんかったような。

──夫妻役のおふたりはどんなご両親でしたか。一緒にやってみていかがでしたか。

 そうですね。そんな僕も難しく考えてないんですけど。ボンボンであると思っているので、そこを意識しながら、ママには愛情を注がれてというのを意識しながら、お母さんとの接し方だったりとかを意識しながらやりました。

──関西弁でのお芝居はいかがでしたか。

 まあ僕、もともと大阪出身なんで。関西弁に関しては、正直その苦労はしなかったですね。でも昔の関西弁と今の関西弁とではニュアンスが違うところってありますよね。そこは、どうなんかなと。例えば、「せやけど」とか。そういうのって変わってきますよね。

ざこば 変わってくる!ちょっとずつ変わってくる。

──それは意識しました?今っぽい喋り方にならないように。

 そうですね。意識しますね。

──真琴さんも関西弁で苦労したところとかありましたか。

真琴 苦労したところ、全部です!(笑)本当に関西の方が多いので。異国の土地で頑張っているみたいな感じです。はまると気持ちいいんです。これや!と思うんですけど。はまらなかったときは、大阪じゃなくて福井とかに行っちゃうので(笑)、修正したいと思います。

──筧さんは大学は大阪ですね。

 そうなんですけど。昔はエセ関西弁しゃべっていたので。語尾だけ「そうやろ」って言ったりとか、イントネーションが違うまま喋っていたので、難しいですね。台詞に音符がついているみたいな感じで。で、このままやって芝居が流暢になっていくと、最後は標準語になっているかもしれません(笑)。

一同 (笑)。

 最近、標準語もイントネーションが正しいものがどれか、分からなくなってきていますので。大阪の芸人さんも、中央でやるようになっているんで。何が正しい言葉なのか、分からないのでお芝居の心の方を重要視してイントネーションにとらわれず、頑張っていきたいと思っています。

 

【公演情報】
2020 年 2 月公演 大阪松竹座
桂米朝五年祭記念『喜劇 なにわ夫婦八景』
原作:廓正子(「なにわ華がたり」より)
脚本・演出:堤泰之
出演:
中川絹子(桂米朝の妻):真琴つばさ
桂米朝:筧利夫
中川明(桂小米朝、後の五代目米團治):内博貴
海乃くじら(漫才師):池乃めだか
海乃いるか(漫才師):西川忠志
大西信行(正岡容の門下生):桂塩鯛
桂朝丸(後の桂ざこば):今野浩喜
正岡容(米朝の師):野田晋市
勝浦千浪(OSKのスター):桜花昇ぼる
三津谷武夫:曽我廼家文童
桑田末子(絹子の母):三林京子
四代目桂米團治(米朝の師匠):桂ざこば
ほか
●2/1~16◎大阪松竹座
〈料金〉一等席1,2000円 二等席7,0000円 三等席4,0000円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/shochikuza2002_01/

 

【写真・資料提供/大阪松竹座】

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