【松永玲子の「今夜もネットショッピング」】声に出して読む
皆様、ご機嫌よう。
11月に京都春秋座と神奈川KAATで公演の、10時間(途中何回もの休憩込み)の超長尺芝居 KUNIO15×KAAT『グリークス』の前期稽古が終わり、10月の後期稽古前に、忘れない為の二日間の自主稽古。
11月本番で、7月に稽古したことなど、そりゃあ忘れますのでね。
そして、8/15と8/17は長野上田でリーディング公演です!
ブロンズ新社刊『優秀新人戯曲集2019』劇作家協会。1,944円(税込)。
毎年開催されている日本劇作家協会のイベント“日本劇作家大会”。ご存知でしたか?
そんなものがいつ行われているのか、さして注目もしてなかったのだけれど、Facebookで「今年は上田大会」って投稿を発見。
私の大好きな町、長野県上田市!
お祭り気分で遊びに行こうかな、と思ったらば、リーディング公演のオーディションが公募されてるじゃないか!
ぼんやり遊びに行くよりは、参加した方が楽しいに違いない。
よし応募しよう!
毎年日本劇作家協会が授与している“新人戯曲賞”。ご存知でしたか?
そんな賞があるらしいことは知ってましたが、さして注目もしてなかったのだけれど、このリーディング公演は2019年の新人戯曲賞受賞作品を読むのだそう。
毎年『優秀新人戯曲集』てなものが刊行されているのをご存知でしたか? 私は全く知りませんでした。当該戯曲もここに掲載されているので早速購入。
『鎖骨に天使が眠っている』という、ちょいと色気を感じるロマンチックなタイトル。書いたのは、ピンク地底人3号、という名の作家。
えっと……私、ケラリーノ・サンドロヴィッチという作家が主宰のナイロン100℃という劇団に属しているので、全くもって言えた義理ではないのですが……コント作家さん? というのが正直なところ。
台詞に入る前の、舞台設定や劇中用語の説明から「おや? えらくしっかりしてるぞ?」と。そりゃあそうですよね、“日本”の“劇作家”の“協会”が「これが今年の最優秀新人戯曲です」と決めたのだから。
いやぁ、ビックリした。硬柔併せ持つ。読み終えて、三日間くらいこの作品世界のことが頭から離れなかった。これは、お祭り気分でやっちゃいけない作品だ。
というわけで、全力で受けて、受かりまして、ト書きを担当します。
ト書きは、普段はお客様の前で読むことはありません。ト書きを読むリーディング公演は、劇作家協会主催のしか私は知りません。つまり、ものすごくスペシャルな役割なのであります。
リーディング公演と言えば、三回くらい読み合わせして本番なんですが、なんとこの公演は、合宿するの! 大丈夫やろか……集団行動めっちゃ苦手やけど……。50歳目前にして、新鮮な体験まみれです。
皆様、こぞって長野上田にお越し下さい!
劇作家大会は、劇作家達によるバラエティー豊かなイベントが大会期間中上田のここかしこで催されています。
真田家の上田城がある穏やかな城下町。お蕎麦は極めて美味しい。昼は暑いですが、雄大な千曲川のお蔭で大都会のむせ返る暑さではありません。夜はクーラー要らず。新幹線停まるし、バス使えば更にお安い。。ローカル線に乗って別所温泉に行くも良し。
お時間に余裕があればこのリーディング公演と併せて、上田にある戦没画学生慰霊美術館「無言館」にも是非お立ち寄り下さい。
お待ちしております。
【著者プロフィール】
松永玲子(ナイロン100℃)
まつながれいこ〇大阪府出身。94年にナイロン100℃に入団。同劇団の看板女優。 劇団外での外部出演も多く、映像やCMでも活躍。 落語家やエッセイストとしての顔も持つ。
「マツナガ宅」 http://stage-d.com/mr/
【出演情報】
日本劇作家大会 2019 上田大会
第24回劇作家協会新人戯曲賞受賞作ドラマリーディング
『鎖骨に天使が眠っている』
8/15(木)・17(土) ◎犀の角(長野県上田市中央2-11-20)
有料各500円 定員あり 要予約
アフタートークあり 15日=坂手洋二 17日=長田育恵
https://jpac2019-ueda.org/program/program/place/sainotsuno/
KUNIO15「グリークス」
編・英訳◇ジョン・バートン、ケネス・カヴァンダー
演出・美術◇杉原邦生
音楽◇Taichi Kaneko
振付◇白神ももこ
11/21~30◎神奈川芸術劇場 大スタジオ
https://www.kaat.jp/d/greeks
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