【松永玲子の「今夜もネットショッピング」】「モートン病」

2022/09/07 松永玲子『今夜もネットショッピング』 / 日刊☆えんぶコラム , 連載 , 松永玲子

ご無事ですか？

大阪松竹座『アンタッチャブル・ビューティー～浪花探偵狂騒曲～』の稽古中です。コロナ禍で二度の延期を経て、三度目の正直公演です。無事に千穐楽まで辿り着けるといいなぁと思いながら、連日の歌＆踊りの稽古です。
2年前から患っている両肩五十肩は随分と良くなり、後ろ以外は可動域もほぼ元に戻ってるのですが、振り付け通り踊る、という行為は、病院で可動域の角度を計るために一瞬腕を挙げるのとは訳が違う。治ったつもりでしたが、全然まだまだ足りない……が、私と治療者達を絶賛しますよ！　よくぞここまで諦めずに頑張った！
ところが、人生何度でも大波が押し寄せる。

大急ぎで買ったコレ。

ソルボ“ヨコアーチサポーター”の薄型と普通の。各1,300円程。

6月、椿組の稽古中から足裏に痛みがありました。
和物で草履をずっと履いてると、足指に過度なストレスがかかるのは承知していました。それは過去にも度々あり、足の中指と薬指の根元ら辺がつることも。ヒールを履くと他の人より早く足が痛くなる。靴底が薄い靴はすぐ足裏が痛くなって履けない。子供の頃から足裏にタコやウオノメができがちだし、足首ぐねり癖があり、捻挫も数度。外反母趾。内反小趾。開帳足。巻き爪。陥没爪。
こう書き出すと、様々な足のトラブルを抱えているようだが、どれも軽い方なので中敷きなどでケアしたり、フットマッサージ行ったりで何となくやり過ごして来たのですが、どうも椿組からの左足裏の中指と薬指の根元の痛みが消えない。公演中止になって草履生活が終わっても治らない。
理学療法士曰く「モートン病だと思います」。
は？　何豚病？　聞いたことないわ。
ピンポイントの痛みやこれまでの流れが、もう絵に描いたようにモートン病にジャストミートでした。足底腱膜炎って病名なら聞いたことある。いやまあ、それもあるかもしれないけど、中指と薬指の根元の痛みはまさにモートン病という名の神経障害。
中年女性に多い症状。原因は、老化や肥満による足裏の筋力低下で足裏の横アーチがなくなって起きる。
老化や肥満……身に覚えがありすぎてトホホ。

いやきっと中年になる前からモートン病傾向にあったんだろうが、ギリギリ筋力があったり、休めば回復してたんだろうけど、もう回復しやしないのだな。捻挫痕で足首がグラグラで不安定なのも一因らしい。

早速、横アーチをサポートするサポーターと中敷きをどんどん購入。

このサポーターのいいところは、特に薄型は靴下の中に装着できること。基本、履きっぱなし。蒸れたりはしないけど、洗うと乾きにくいのが難点かなぁ。
写真の文字の足裏部にもっこり（？）してるとこがあり、それにより中足部の横アーチを作り出す。
これで痛みが消えたりはしないけど、何もしなければとても踊れないのでね。
もっこり（？）が地味なもっこりなので、横アーチサポーター初心者にはいい感じです。いきなり派手なもっこりだと、アーチ無し子さんはどっかつったりしますので。

肩の治療が終わったと思ったら、足の治療に通うことになるのか……。家の隣に整形外科が欲しい。
そーいえば、10年位前の夏のある日、電車内で見知らぬ男が急に近づいてきて「酷い巻き爪ですよ。絆創膏要りますか？」と声をかけてきました。当時の私は、裸足＋トングサンダルを「草履は足裏健康法」と信じて愛用していました。不審な男だったのですよ。なので「要りません」と即答し、男はさっさと去って行きました。男の不審っぷりの方が気になったけど、あの男は見兼ねて声をかけてくれたのかもしれない。もしかしたら足専門の整体師やマッサージ師や靴職人だったのかもしれない。そして無自覚だったけど当時から酷い巻き爪だったのかもしれない。
男よ、ごめんなさい。貴方の言うことにちゃんと耳を傾けておくべきだった。

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