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舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語、間もなく開幕! 七海ひろき・綾凰華 ・麻央侑希インタビュー

麻央侑希・七海ひろき・綾凰華

名立たる刀剣が戦士の姿になった「刀剣男士」(とうけんだんし)を収集・育成し、日本の歴史上の合戦場に出没する敵を討伐していく刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞ONLINE」。熱狂的なファンを生んだ世界観は、ミュージカル、舞台、アニメ、実写映画と様々なメディアミックスを展開。一大人気コンテンツとして成長を続けている。

そんな『刀剣乱舞』に、宝塚OGが多数集結したストレートプレイ版の新作、舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語が、2月4日~~12日に東京・TOKYO DOME CITY HALL、2月16日~19日には大阪・オリックス劇場で上演される。

この新作で歌仙兼定を演じる七海ひろき、一文字則宗を演じる綾凰華、山鳥毛を演じる麻央侑希が集い、作品に臨む思いから宝塚星組で共に過ごした日々を語り合ってくれた、本誌2月号のインタビューをご紹介する。

喜びと共にある大きな責任

──長く人気を誇る舞台『刀剣乱舞』シリーズですが、宝塚OGの方々が中心となる今回の企画の出演オファーを受けられた時の気持ちから教えてください。

七海 私は舞台『刀剣乱舞』綺伝 いくさ世の徒花には細川ガラシャ役で出演させていただいていたのですが、今度は「刀剣男士」をというお話を伺った時は、とても嬉しい気持ちと同時に驚きがありました。コンテンツとしても、私たちとしても大きな挑戦ですから責任の重さを感じていますが、力を合わせて皆様に楽しんでいだたけるものをお届けしたいと思っています。

 私は宝塚歌劇団を卒業した直後にお話をいただいたので、卒業後のお仕事に対する意識も定まっていませんでしたし、たくさんの方に愛されている作品だということも重々承知していたので、中途半端な気持ちではとてもお受けできないとすごく悩みました。でも宝塚を卒業された先輩方が多く出られることで、舞台『刀剣乱舞』と宝塚、双方のファンの方々に新しい世界を広げていただける作品になると思って、微力ですがその橋渡しに力を注ぐことができたらと、出演させていただこうと決めました。

麻央 まさかまさか! という気持ちでしたが、長く愛されているコンテンツに出演させていただけるんだ! という喜びで「よろしくお願いします」とほぼ即答していました。ただ、あとからことの重大さをひしひしと感じてきて。ファンの皆様が魅力を知り尽くしていらっしゃる作品ですから、その理想に一歩でも近づけるように頑張りたいです。

──キャラクタービジュアルが大変な話題を呼んでいますが、演じる役柄をどう捉えていますか?

七海 私は和田琢磨さんが演じられている歌仙兼定を見ていたので、ビジュアル撮影で衣裳やカツラをつけた時に、自分がやるんだなという実感が改めてわいてきたのですが、殺陣の映像もたくさん見せていただいて、刀剣の振り方などひとつずつ勉強していかなければと思いました。歌仙兼定は文系なのですが、戦う時はすごく力強さを発揮するので、普段の時と戦う時の差を、頭で切り替えるのではなく、役として捉えていけたらいいなと思っています。

 撮影にあたって自分なりに予習をしていたのですが、スタッフの皆様の熱量とこだわりと情熱が本当に素晴らしくて、撮影の数時間が一番の学びになりましたし、気合いも入りました。一文字則宗もビジュアルとはかなりギャップがあって、飄々としていつつ一癖あるキャラクターなので、そこに説得力を持たせていけたらいいなと思っています。

麻央 山鳥毛は鍔のない刀剣で、刀紋もとても綺麗なのですが、キャラクターとしては一見怖く見えるかもしれません。でも内面にはちょっとふわっとした可愛さもあるのがとても魅力のキャラクターなので、自分の長身も生かして見た目の迫力と内面のギャップみたいなものを表現していきたいです。

集まると一瞬で同じ舞台を作っていた気持ちに戻れる

──宝塚時代にご縁の深いお三方ですが、こうして再会されていかがですか?

七海 私たちは星組で同じ舞台を作っていた時代があって、マオちゃん(麻央の愛称)とは芝居でからみのある作品がとても多かったのですが、なかでも『燃える風』という作品で竹中半兵衛と織田信長として芝居をした思い出が深いです。存在感が大きくて、一緒にいて安心感がある人です。あやなちゃん(綾の愛称)は、宝塚で初舞台から七年目までの若手だけで公演をする「新人公演」の機会に私の役を演じてくれたので、役を勉強するために一緒に行動していた時間があり、そこから雪組に組替えになったあやなちゃんが、どんどんカッコよくなる姿を客席で観てきましたから、またこうして同じ舞台に立てるのが嬉しいです。

麻央 私もやっぱりひろきさんとは『燃える風』の印象が強いです。ひろきさんの持ち味の、おおらかさがカッコ良さにつながるところが作品全体に貫かれていて、そのなかで自由に暴れさせてもらえた。良い意味で甘えられるし、なんでも受け止めてくださる大きな方です。あやなには『桜華に舞え』という作品で毎日殺されていたんですが(爆笑)、一つひとつのお芝居に対する集中力がすごくて、星組での最後の作品だった『ATERUI─阿弖流為─』でもとても胸に響く芝居をしていましたし、雪組にいって更に大きくなった舞台姿も観ていたので、また共演できるのが楽しみです。

 私は、ひろきさん、麻央さんお二人の役を、それぞれ新人公演で演じさせていただいた経験があるので、こうしてまたご一緒できるご縁を本当にありがたいなと感じています。当時から愛情たっぷりに、厳しく、そして暖かく色々なことを教えていただきましたので、卒業して間もないこのタイミングでもう一度ご一緒させてもらえることが嬉しくてワクワクしています。

七海 卒業してまだ半年だよね?

 はい。この機会に感謝しながら、作品と、作品を愛してくださっている皆様へのリスペクトを忘れずに、良い舞台を作れるように誠心誠意努めて頑張りたいです。

麻央 本当に大きな、新たな挑戦ですが、ひろきさんはじめ皆さまとご一緒させていただけることによって、プレッシャーで縮こまるのではなく、今まで培ってきたものを生かしながら、殺陣も含めてどんどん視野を広げて、皆で新しいものに向かっていきたいです。

七海 お互いにこうして集まると、一瞬にして宝塚で一緒だった時の気持ちに戻れるのですが、それぞれに色々な経験を積んできてのいまですし、今回の「舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語」をご覧になった方々に「新たな舞台『刀剣乱舞』の世界を観ることができたね」と思っていただけるように、みんなで力を合わせて挑んでいきたいと思っています。是非劇場にいらしてください。お待ちしています!

麻央侑希・七海ひろき・綾凰華

■PROFILE■

ななみひろき〇03年宝塚歌劇団に入団。宙組に配属。『風と共に去りぬ』のスカーレット、『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編 -』のオスカルなど宝塚歌劇を代表する大役を好演。15年星組に組替え後『燃ゆる風 – 軍師・竹中半兵衛 -』で単独初主役を飾るなど男役スターとして活躍。19年退団後はキングレコードよりメジャーデビュー。アーティスト・俳優・声優として多方面で活躍中。

あやおうか〇12年宝塚歌劇団入団。星組に配属。期待の新進男役として注目を集め17年雪組に組替え。同年『ひかりふる路』18年『ファントム』で新人公演主演を果たしたほか、『ヴェネチアの紋章』のマルコ、『CITY HUNTER』の槇村秀幸など、重要な役柄を務めて活躍。22年退団後、本作が本格的な舞台作品初出演となる。

まおゆうき〇08年宝塚歌劇団に入団。星組に配属。09年『太王四神記』新人公演で入団2年目にして大役のヨンホゲを演じたのを皮切りに、11年『ノバボサノバ~失われたカルナバル~』14年『The Lost Glory』で新人公演主演、宝塚バウホール公演『アルカサル』でダブル主演を果たすなど、男役スターとして活躍。19年退団後は舞台を中心に多彩な活動を続けている。

 

【公演情報】
舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語
原案:「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
脚本・演出:末満健一
アクション監督:栗田政明
音楽:manzo/伊真吾/KYOHEI
出演:
歌仙兼定:七海ひろき

大倶利伽羅:彩凪翔
一文字則宗:綾凰華
山鳥毛:麻央侑希
姫鶴一文字:澄輝さやと
南泉一文字:汐月しゅう

藤壺女御:皆本麻帆
六条御息所:梅田彩佳
葵上:橘二葉
空蝉:井上怜愛
末摘花:永田紗茅
若紫(Wキャスト):山城沙羅/岡田六花
小少将の君:兵頭祐香

光源氏:瀬戸かずや

●2/4~12◎東京・TOKYO DOME CITY HALL
●2/16~19◎大阪・オリックス劇場
〈公式サイト〉https://stage-toukenranbu.jp/stage/

 

©NITRO PLUS・EXNOA LLC/舞台『刀剣乱舞』製作委員会

【構成・文/橘涼香 撮影/中田智章 ヘアスタイリスト/塩田勝樹(七海ひろき) ヘアメイク/武田サオリ(綾 凰華) LISA(麻央侑希)】

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