多彩な女優陣の顔合わせでコルネイユ作の戯曲『ル・シッド』開幕!
宇月颯、舞羽美海、十碧れいやらが出演する舞台『ル・シッド』が7月21日、東京・池袋あうるすぽっとにて開幕した。
フランスで1637年に初演され、普段劇場へいかない女給など女性を中心に大ヒットし社会現象になった本作が、宝塚歌劇団出身、劇団四季出身、劇団新派在籍の女優陣での顔合わせで、日本初演としてよみがえった。
タイトルにある「シッド」とは、王に準ずる称号という意味で、本作はスペインの中世の騎士エル・シドを題材としている。エル・シドが伝説的な英雄と語り継がれる以前の物語。
宇月颯は誇り高きカスティーユ国の王女。王女という立場のために恋をあきらめ恋の炎を消すために、愛するロドリグと親友シメーヌの2人を結婚させようとするが激しい恋に苦しむ。気高い王女役はハマり役。
舞羽美海は恋人ロドリグと彼に殺された父の間で苦悩するシメーヌ役。王女と同じ男性を好きになりながら王女の恋を知らずにただ純粋に名誉を重んじ振る舞い、王女を惑わせる。
十碧れいやはシメーヌと相思相愛のロドリグ役。宝塚歌劇団卒業後、初の男性役だが、当時とは違う人間としての男性を熱く、ひたすら濃厚に演じている。3ページにも及ぶセリフ、凛々しい姿は必見。
「名誉か愛か」熱いセリフでぶつかり合う演者たち。
宝塚を退団後は本格派の女優として演劇賞なども受賞している旺なつきも出演、タカラジェンヌたちを見守ってきたお客様には、懐かしさを感じることも多い作品だ。
十碧れいや、麻央侑希は、宝塚歌劇団卒業後、初の男性役に。また貴澄隼人は宝塚歌劇団卒業後、初の女性役に挑戦している。
またTAKAによるピアノの生演奏が、登場人物の感情や心の機微を表現している。
【初日コメント】
舞羽美海
本日は、御来場頂きまして誠にありがとうございます。劇場へ足をお運び下さり感謝の気持ちでいっぱいです。
お稽古が出来る事、お芝居が出来る喜びを毎日感じております。
初日を迎える事でとても緊張していますが、愛と誇りと名誉の為に生きるシメーヌの人生を、共に生きたいと思います。
日本初演です。皆様に愛され、心に残る公演となる様に、精一杯務めさせて頂きます。
本当に素敵な座組で、最高のスタッフさん達と創るル・シッドの世界観を楽しんで頂けましたら幸いでございます。そして、エンターテインメントのパワーが少しでも皆様のお力になれます様に。
宇月颯
このような時期に、こうして初日を迎えられたこと、お客様に観ていただけたことがとても嬉しく、有難い事だなと強く思います。
この作品を観てくださったお客様がどのように感じられたのか、とても気になるところです!!
千秋楽まで出演者全員で駆け抜けたいと思います。
笹部さん演出の元、誰も妥協しない恋愛バトル「ル・シッド」をどうかよろしくお願い致します。
安全にお客様に観て頂けるよう、私達もしっかり対策をして、お待ちしております。
十碧れいや
お客様にお届けしたい!という一心で、お稽古して参りましたので、無事に初日の幕が開き、とても嬉しい気持ちでいっぱいです。
登場人物たちの真っ直ぐな魂と魂のぶつかり合いを、日常を忘れて心の底から楽しんで見て頂ける作品に仕上がっていると思います。見て下さったお客様がどう感じてくださるか、その感想をお聞きするのもとても楽しみです!
また、シーンに合わせたピアノの音色が、その場面の情景を素敵に描きだしてくださっていて、何重にも楽しめると思いますので、是非見に来て頂きたいです!
千穐楽まで常に新鮮に、真摯に作品と役に向き合い、皆様の心へお届けしたいと思います!
【公演情報】
舞台『ル・シッド』
作:ピエール・コルネイユ
上演台本・演出:笹部博司(米村晰 訳より)
出演:亜聖樹、井上希美、宇月颯、旺なつき、小川絵莉、如月蓮、貴澄隼人、十碧れいや、舞羽美海、麻央侑希(50音順)
音楽・ピアノ演奏:TAKA
●7/21~25◎池袋・あうるすぽっと
〈料金〉S席8,800円 A席6,600円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
〈公式サイト〉 https://artistjapan.co.jp/
【撮影/山副圭吾 (C)2021 ArtistJapan】
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